やっぱり初めてフェラーリを買う人間、しかも中古で年数のたったフェラーリを買う人間からすると最も気になる故障時の修理費用。前回に引き続きディーラーに聞いた生の情報を書いていきたいと思います。
前回までの記事はこちら。
このページのもくじ。
■10年以上たったフェラーリ、というかこの世代の高級車は内装にベタつきがある。でも修理費用は跳ね馬だ。
内装のベタつきはこの世代のあるあるですね。僕が初めて手にした愛車は2006年の”ぽすけ”という名のポルシェケイマンS(987型)だったのですが、この世代の内装はマットでしっとりとした質感の、表面がコーティングされた樹脂を使っています。おそらく流行りだったのでしょう。
でもこれは経年劣化しやすく、日本の高温多湿のせいかはわかりませんが次第にペトペト、やがてはベトベトしてきて、爪などで傷つけてしまうとポロポロになってきます。。この599も2008年なのでまさにその世代。
そして質感を重視するのが裏目に出たパネルは手に触れるスイッチパネルに多く、この599もセンターコンソールとライトを扱うトリム周りにべとつきがあります。オーバーヘッドコンソールも同じ素材ですが、こちらはまだ修復しなくとも大丈夫かもしれないとのこと。下の画像では光沢がないブラックの部分がそれですね。
僕なんかだと、
「コーティングを全部剥がしてピアノブラックに塗ってしまえ」
と思うのですが、純正を維持するのがフェラーリ道らしく(正規ディーラーですからね・・・)、この専門業者に純正同様の状態に戻してもらうのを勧めるとのこと。30万円あれば気になる箇所は直せるでしょうということでした。よくわかんないけど、麻痺してきたので「なるほど」と言いました。笑
■飛び石キズ防止のストーンガードを貼り替えると10万円。ポルシェですら「嘘だろ?」と思ったのにフェラーリは桁が違う。
リアフェンダーが張り出した美しいクルマには、その一方で残念ながらフロントタイヤが巻き上げた石がぶつかって傷がつくというジレンマがあります。そしてメーカー純正でその飛び石傷を防御するための透明なフィルムが貼られていることがあります。
ポルシェのスポーツカーは昔から貼られています。僕のぽすけ(987ケイマンS)にも貼られていて、この世代のフィルムではどうしても経年劣化ですぐに黄ばむので交換したくなります。そしてそのフィルム代を聞いたらなんと片側¥8,000もする!両側で¥16,000だし、さらに工賃も別!!
いやー、ポルシェの維持費について洗礼を受けた瞬間でした・・・。それを思い出します。
で、今回の599。これもストーンガードがついていて、劣化でくすんでいたんですね。ホワイトのボディカラーなので黄ばんだフィルムはめちゃくちゃ汚く見えます。
面積の狭いただの透明な保護ステッカーなのですが、この交換費用は
「10万円ぐらいですかね」
・・・10万!?
これはさすがにマジかよ・・・と思いました。笑 高々一部に貼られた保護フィルムでこの金額は異常ですね。絶対に原価が高いわけないので、こればっかりは納得のいかないフェラーリ価格というやつですね。もちろん僕なら自分で交換します。笑
■フェラーリに乗るなら100万は持っとけ。それだけあれば90%ぐらいの確率でフェラーリに乗り続けられる模様。
まぁつまり100万円ぐらいフェラーリ用に財布の中にとっておけということのようです。クルマのためにキャッシュで100万円持っておけと言われると狂っていますが、フェラーリに怯えすぎていた僕としてはなぜか
「案外100万円持っておけば大抵のことは修理可能なのか・・・」
という謎の安堵感を覚えました。
いやいやいや。それ戦場で「俺見張っとくから今日はオマエちゃんと寝ていいぞ」と言われるぐらい、嬉しいようで冷静に考えたら全然落ち着かない狂気の金額です。クルマのためだけに100万円キャッシュで持っておくって結構苦労しますよ。もちろんいつ発生するかわからない故障なので、クルマを購入する時点で結構余裕を持たせておかないとダメってことですよね・・・
まぁクラッチが100万円ですから。あとオイル漏れもあるでしょうが、それ以外に発生しがち(例として挙がっていたので)なポイントとしてウォーターポンプが壊れたりすると50-60万ぐらいかかるようですね。水をぐるぐる回すポンプでそんなすんの?熱帯魚用のポンプ数千円よ?と思ってしまいます。。
さすがだぜフェラーリ。でも具体的な費用感は見えてきた気がします。