試乗：Newミニクロスオーバーに試乗してみる。

試乗してから1週間以上あいてしまいましたが、今回BMW MINIの新型クロスオーバーとクラブマンに試乗させて頂きました！

■ディーラーさん

その日はちょっと時間があったので、ドライブがてらミニの新型クロスオーバーを見に行くことに。うちのカレンダーも3月はクロスオーバーですよ。僕はローバーミニ乗りですが、やっぱりBMW MINIにも興味がある（というか欲しくて買いかけた）ので何度かディーラーさんにお邪魔しています。アクセスの良さでMINI世田谷、John Cooperの展示が豊富と聞いてMINI杉並、大きな試乗イベントがあったMINI Tokyo Bayに伺ったことがあります。

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さて今回試乗したお店はあえて伏せますが、まぁ行ったことのある人なら展示車両でわかっちゃうかもしれません。なんせミニは1台1台個性が強いですし、ディーラーさんもミニ乗りのことをわかっていて展示車両にもそれぞれアクセントを加えています。このへんは国産ディーラーと違うところで、なんとなく国産車やドイツ御三家はホワイトやシルバーの車が並んでいるイメージがあります。（最近はちょっと派手なテーマカラーを用意していることが増えてきたみたいですね）

ということでディーラーさんへ。深いグリーンのミニ。かっこかわいいですね。個人的にはニューミニでアーモンドグリーンのカラーが出たら我慢できなくなるかもしれません。笑

基本的に僕がミニに求めているのはコンパクトスポーツなので、理想は3 Doors or Convertibleです。そんでもってJohn Cooper Works。しびれます。

■クロスオーバーのサイズ感・デザイン

でも今日のお目当はNewクロスオーバーです。

んー、いい感じですね。ただし全然ミニサイズではなく、デカイです。笑　先代クロスオーバーよりも若干サイズアップしたようで、MINIというアイデンティティは好きだけど、狭いと家族で使えないという人にはいいかもしれません。全長が18cm、車幅が3cm、全高が4.5cm、ホイールベース（前輪軸と後輪軸の距離）は7.5cmサイズアップとありますね。これは大きな差です。

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ドアを開けて見た印象は、シートに対して天井の高さに余裕がありそうということ。聞いてみるとクロスオーバーで車高は高い車ですが、シートの座面は低めに設定しているようです。これによって高さに余裕があるんですね。

その良いこととしては、

・車高のあるSUV系の車であっても、シートが高くないことで乗り降りしやすい

・座った感じでは目線が高くなりすぎないのでスポーティ・ドッシリと安定した印象をうける

・低重心化（そこまで求める人は）

逆にデメリットもありまして、

・SUVのメリットである、高いところからの視界の良さ感はそれほどでもない

という感じでしょうか。実際に運転してみると気にならないんですけどね。デザイン上もなるべく運転席から後方、サイド含めて見渡せるようにデザインしているみたいです。

あとデザインの特徴といえば四角っぽいヘッドライトでしょうか。これは好みの分かれるところだと思いますが、実車を見た感じでは丸目よりも精悍な顔つきで、高級感もあるように感じました。デザイナーは（確か）3歳児ぐらいの顔をイメージしたそうで、丸目のベビーフェイストはテイストが変わったが、まぎれもなくミニの継承であると営業さんが言ってました。んー、そういうデザインの想いとか聞いちゃうとイイなって思っちゃいますね。笑　だからストーリーのある車が好きなんだと思います。

ただ個人的には丸目の車が好きなので（ポルシェカレラには手が届かなかったze・・・ケイマンも丸のくくりです）、やっぱりミニのまん丸おめめに憧れがあります。

■2017春時点のグレード・スペック

モデルは現時点で4種あります。

・Cooper D 386万〜

・Cooper D ALL4 414万〜

・Cooper SD ALL4 483万〜

・Cooper S E ALL4 479万〜

今回はプラグインハイブリットが新たに発売されるのと、他はディーゼル化しました。トルク重視のディーゼルエンジンはSUVに相性がイイんでしょうね。今のところJohn Cooper Worksの設定はなしです。

今回試乗させてもらったのはCooper SD ALL4、つまり現時点の最上位スペックですね。パワートレイン特性はディーゼルとプラグインハイブリッドで違うので単純比較はできません。SDのスペックは馬力が190PS、トルクが400Nmです。トルクがとても大きいです。

■お値段の感触

お値段は高め。冷静に500万とか出すのであれば世の中かなりの選択肢があるはずです。新車ではなく中古にすれば、様々な高級車が射程距離に入ってくるでしょう。レンジローバーイヴォーグなんかが考えるところです。

そう思うとミニ乗りはミニというブランドやデザイン、コンセプトにお金を払っているので、「ミニというものが好き」な人以外への訴求力は難しいところかもしれません。Cooper Dでも諸経費込みで400万じゃ買えませんからね。笑

仮に僕の場合ですと、これだけの金額を払うならスポーツに振り切った3 DoorもしくはConvertibleのJCWに軍配が上がります。ただ、それでもやはり高すぎたことが以前購入を断念した原因です。お値段・・・お値段だけ・・・

■走って感じた加速感

ちょっとした坂道も試乗コースにあったのですが、上りもなんのそのでした。普段乗りならストレスを感じることはなさそうな大きなトルクがあります。かっ飛ばすことはしていませんが、踏み込めばそれなりにギューンと加速しますので重い車体を引きずるような感覚はありませんでした。好印象ですね。

ただギア比も加速重視にしているでしょうし、ある程度の高速域になるとどうかはわかりません。

■乗りごごち

乗りごごちはミニ全般に言えるのですが、僕の好みです。無駄にロールする車は苦手なので、ミニ共通のちょい固め（スポーティ）な足回りはとてもいいと思います。特にSUVだとどうしても発進時・停止時に車体が突っ込んだりしますが、今回はそれほど気になりません。ミニのサスペンションはJCWだろうとCooperだろうと共通だそうで、ただしセッティングをモデルごとに変えているとのこと（クロスオーバーは別かも）。イギリスにサスペンションセッティングのプロがいるらしいです。頼むから転職しないでほしい・・・笑

走行距離500kmの新車なのでこなれていないのか、ブレーキをゆっくり踏んでいくとガクッ、ガクッと効いて行ってしまうのですが、後で試乗したクラブマンはそんなことなかったので新車で最初だけの挙動だと思います。

あとはディーゼル。正直なところドンガラとディーゼル独特のトラックのような音はします。ただ、車内に乗ってしまえばそれなりに遮音されるので気になるレベルではありませんでした。

そしてとても良かったのがサイズ感。ショールームで見たとき「でかいなー、都内の狭い道をヒュンヒュン走れるサイズなのがミニのいいところなんだけどなー」と思っていたのですが、走り出すと車がコンパクトに感じます。それは、

・見通しがよく、車のサイズ感がわかりやすい

・大きさを感じないぐらい走り出しが重くない

・思っているラインでコントロールしやすい

ということが重なってそのように感じるのだと思います。楽しくて疲れないとても重要なポイントです。

■おしゃれなインテリア

インテリアは相変わらずおしゃれですね。デザインは今でもイギリス人が担当しているそうで、親会社のBMWとは全く違うテイストですね。個人的にはミニのウィンカーレバーの押しごこちが上質な感じがして大好きで、コッコッコッというウィンカー点滅音も癖になります。その点ポルシェでよく言われるパッキンウィンカーレバー（レバーを倒す感触が硬いのもあってレバー自体に強度がない感じがするのと、さらに倒すとパキッと中でなんかプラスティック部品が折れるような感触がある）とは大きな違いですね。笑

ただし造形はおしゃれでも、価格帯の割にはプラスティック部品の質感を感じる部分がそれなりにあります。おもちゃ要素の強い車なので全体の統一感を損なうことはなく、価格を抜きにすれば僕はこれでいいんだと思います。ただ同じ価格帯の車と比較するともうちょっと質感にこだわってもいいのかなと感じます。僕だったらどうせプラスティックならいっそボディカラーに塗り直してしまうかもしれません。