さて、首都高を軽く一周してきた感じから長距離旅行、普段の都内乗りまでしてみたF56ジョンクーパーワークスの性能レポート。今回は足回り編です。
まぁやっぱり自分のクルマになってみないとわからないことってありますよね。特にスポーツカーの走行性能はさすがに試乗で引き出すのは難しいのかなと思っています(信号で軽くダッシュしたり、大きな交差点のようなカーブをキツめに回ってみるぐらい)。ひとりぼっちでちゃんとクルマと向き合ってみるというのは大事ですね。
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■基本的には固め。そしてちゃんとロードインフォメーションを伝えてくる。
購入してファミリーで乗っている分には、
「わかってて買ったけど、やっぱし足回り固いな」
と思いました。まぁ”小さい子を乗せるためのママ号”でJCWをチョイスしているところがそもそもイカれていると言われると、ウルトラおっしゃるとおりなのですが。。
ロードノイズも含めて、基本的には路面状況を全て伝えるタイプのセッティングです。なのでスポーツカーとして語るならその方が良いでしょう。限界に近いコーナーリングでは、わずかな路面のガタつきがタイヤの滑り出しに繋がったりもするので、詳細な情報が入ってくるというのは安心感があります。
快適性を語るならロードノイズはカットして(つまりエアサスのように微振動に強い設定)、あまりロールしないように電子的に姿勢制御する方がよいですが、これはお金のかかる話なので高級車でしか表現されません。
■足回りは結構ストロークするので継ぎ目もいけるストリート派。
その一方で結構ストロークはするという印象。つまりタイヤに大きな衝撃があったときに深くサスペンションが沈んで衝撃を吸収するということです。
ミニもゴーカートフィーリングに力を入れているだけあって、ロールは結構抑えられているように思います。そうすると結構サスペンションはストロークしないのかと思いきや、道路の継ぎ目なんかでもしっかりと足が動いている感じがしますね。
必要な分だけサスペンションが沈んでくれるので車体全体が”跳ねる”とか”突き上げがキツイ”という感じではないのがとても優秀。
これって普段使いでは道路端の店に入っていく段差で「ぎゃー!!」とならないという意味で重要です。普段の足として使うには、こういうところが”我慢ならなくなる”原因になったりするものです。つゆだく(ローバーミニ)もその辺りに苦情が多いですね。。
走りこむときもしっかりとしたストロークにより首都高のキツイ継ぎ目があっても、跳ねてしまってコントロールを失うようなことはなく、ちゃんとタイヤが路面に着地している感があります。ショートストロークで固く設定してしまうとサーキットでは良いですが、老朽化で荒れた路面の首都高では跳ねてしまって危険な場面も。
カーブで跳ねると外側に膨らんだり、スピンの原因になったりしますよね。
こういうところJCWのセッティングだと安心して乗っていられるように思います。ちょっとローダウンスプリングでも入れようかと思っていたのですが、せっかくのバランスが崩れてしまうなら考えものですね・・・。
■一方で重心の高さは感じるコーナーリング。
JCWはスポーツチューンとはいえハッチバックなのでベタベタに車高が低いわけではありません。着座位置も含めてそれなりに高さがあります。
それってつまり重心がどうしても高くなるということで、その分ロールを防ぐためにバネを固くしたり、スタビライザーを強化することが必要になってきます。
ノーマルの(というのも変ですが)JCWについてはタイトコーナーでは重心の高さを感じますね。もちろん比較している対象がハッチバックではなく車高の低いスポーツカーなので、当たり前なのですが。。
一定の速度で曲がっていく分にはロールを受け入れつつ安定して曲がっていくのですが、アクセルは一定ではなく減速と加速を伴います。その際にロールの具合が変化していくというか、悪い言い方をすると若干フラつきます。高出力型のFFというネガも効いていますね。
嫌な言い方ですが、以前乗っていたぽすけ(ケイマンS)の吸い付きながら回っていくミッドシップと比べてしまうと・・・しかもエナペタルで減衰式車高調整組んでいましたし。やはりいずれはピュアスポーツが欲しくなりますね。
こういうところは正直ローダウンによって低重心化を図りたいところですが、よくできている足回りだけに崩したくもないですね。
ローダウンスプリングだけでバランスが崩れたら嫌なので減衰調整式車高調整も入れる?えー、お金かかるしママ号・・・笑