前回に引き続き、もう少し具体的にぽすけ(ケイマンS)を手放す理由について記載したいと思います。前回の記事はこちら。
「ケイマン:大きな決断と節目。ぽすけを手放す。~大切なモノにも売り時がある~」
僕が購入した個体は状態が良かったため、これまで故障というものはありませんでした。なので「あー、ポルシェって維持費かかりそうだもんね」という類の話ではありません。どんな車でも消耗品が多く搭載されており、適切な性能・安全性を維持するためにはどうしても消耗品を交換していく必要があります。
そのサイクルは部品によって様々なのですが、今回はその消耗品交換による費用が手放す理由になります。
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■消耗品の交換はドカっとくるもの。
残念ながら実際は消耗品の交換はやってきます。ぽすけ(ケイマンS)の場合は、
- タイヤの交換(溝がないのではなく、経年劣化によるひび割れ)
- エンジンオイル・ミッションオイル等の油脂類の交換
- バッテリーの交換
- 年度明けに3.4リッターエンジンに課される高い税金
などが必要な時期にさしかかってきました。特に機械と人間の極限領域で走るスポーツカーでは、メンテナンスにシビアに向き合うべきでしょう。
これらを全て替えると50万円ぐらいは用意しておいたほうがよさそうです。2018年2月現時点の売却価格(それでも高い金額が出た)に対して50万円という大きな金額を比較した時に、今が売り時であると判断したわけです。
■新車で高級車の場合、中古でどんなに安く買っても維持費は高級車だということ。
これはよくよく肝に銘じて欲しいのですが、新車で1000万円の車を、仮に10年落ちの中古200万円で購入したとします。それでも維持費は新車で購入した時と大きくは変わらないということです。
1000万円の車を支える高級なタイヤ、いいオイル、生産台数が少ない故に単価の高い各種交換部品、そしてレアが故に高めな工賃。
これらは新車で200万円の車を購入するのと、新車で1000万円の車を200万円で購入するのでは大きな差があるでしょう。言われれば当然のことですが「いい車が欲しい、憧れの車に乗りたい」という気持ちで目的の車に手が届きそうになった時、人は盲目になるんです。
高いエステに通い、センスのいいブランド品で着飾った女性と結婚できたとしても、結婚後に同じ形でその女性の美を維持できるかということです。わがままな女性を懸命に追いかけて、付き合ってから続かない人もこのタイプに該当すると思います。もちろん奥様が美しいということは男性にとって誇らしいことですし、奥様も美しくあるということは人生に張り合いがあると思うので、大いに価値があることだと思いますよ。笑
女性にとっては車に例えられるとぶっ殺したくなるかもしれませんが、車バカにはいい例だと思います。笑
■しかしポルシェの維持費はかなり良いほう。
ここまで書くとまるでポルシェの維持費が高すぎるようですが、そうではありません。僕は空冷時代を所有したことはないのであくまで水冷に限った話ですが、ポルシェの維持費は高級車の中でかなり安いほうだと思います。
まず壊れません。シンプルに、頑丈に設計されており、部品精度もかなり高いです。決して大排気量の高負荷高馬力エンジンに頼った走行性能ではないので、そのツケがどこかに回ってしまうような車ではありません。
実際に僕が2013年8月にぽすけ(ケイマンS)を7年落ちで購入し、そこから2018年2月までの4年と半年、ノートラブルで乗りました。色々な場所に行きましたし、オールシーズン乗りました(雨天以外)。これはすごいことですね。
ちなみに僕のぽすけ(ケイマンS)はポルシェジャパンの工場でマイスターの資格を持つ方に「自分たち(ディーラーの整備士)が乗っているポルシェと同じぐらい状態の良い車です」と言って頂けるほどコンディションが良いケイマンだったので、より手放すのが惜しい気持ちです。。
また故障があった際の交換部品も法外なお金は取られないと思います。今まで数十年に渡って生産された全ポルシェのうち、その3分の2がまだ現役で走っていると言いますし、古いモデルの部品であっても、未だに純正部品がディーラーから供給できるというので部品供給は潤沢です。昨今は3Dプリンターで少量部品生産を行うことでコストダウンを計る動きもありますね。
ただ高い走行性能を維持するためにタイヤは良いものであったり、オイルが良いものであるのは仕方がありません。僕の場合はそういった高級な消耗品の交換が一気に来たので、手放すタイミングだったということです。
ぽすけくんは旅立ったのですか。悲
英断されましたね。すごいな~。
次オーナーに可愛がってもらえるといいですね。
で、次は猛牛ウルス?(笑)