つゆだく（うちのローバーミニ）もここまで来ると、今さら「初めての整備箇所♡」っていうのもあんまり出てこなくなってきたんですが、今回は久しぶりの手探りの整備です。腰据えて足回りまでバラしていくような重整備であっても、これまで作業したことがあって手順が確立されているものだと、
「時間と交換部品さえ確保していれば、淡々とやればいいので心理的にはラク」
なんですけど、手探りの作業って面白いには面白いんですが、
「途中で作業に詰まると、いつクルマを走らせられる状態に戻せるのかわからない」
のもあって、結構厄介です。ということで今回はリヤラジアスアームの分解。一般的には珍しくない作業なので大丈夫かとは思いますが、久しぶりの未整備箇所です。
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ローバーミニの持病であるリヤラジアスアームのグリスチューブ破損。つゆだくは僕の前もわりと整備されていたようだが未対策だった。
今回なんでラジアスアームを分解するかというと、ローバーミニの持病であるラジアスアームシャフトのグリスチューブを交換するため。ローバーミニはリヤはトレーリングアームになっていて、タイヤを取り付けるハブが上下するためのアーム軸がシャフトなんです。フロントも構造は違えどアッパーアームは同じようなシャフト構造。
そしてシャフト構造がゆえになんですが、シャフトと軸受のベアリングが摩耗しないよう中にはグリスが詰まっている構造になっているんですが、ローバーミニは設計が旧車なので「グリスがなくなっていくので定期的な補充が必要（今のクルマはかなりの走行距離メンテナンスフリー）」なのと、さらに「そのグリスを密封するための外壁チューブが樹脂の劣化で破れる」というイケテナイ設計。
グリスアップはローバーミニでもミニ四駆でも基本なので、フロントをやるぐらいならリヤもやるのはいいとして、そのグリスが入っていくパイプであるグリスチューブを樹脂にして劣化で破損するっていうのはよろしくないですね。そしてこれ交換するとパーツ代よりもだいぶ工賃（つまり手間）がかかります。ミニ専門店ではアフターパーツの金属製のチューブに交換するというが基本的な対応です。金属製にすると破れることはないので、ゆったらリコール対応済みみたいな感じです。もちろんベアリングやゴムの劣化はあるので一生メンテナンスフリーではないんですが・・・。
実はつゆだくも結構前からグリスチューブの破れには気づいていて（グリスが無限に入っていくので）、でもとりあえずグリスアップはできる感じだし、いつまで経ってもガタつきも出ないなぁと思っていたのですが、さすがに重い腰を上げて交換に踏み切ったという感じです。金属チューブはたぶん2年前から買って放置してあります。笑
リヤはラジアスアームとドラムブレーキ。フロントのダブルウィッシュボーンとはまったく勝手が異なる。
さて交換作業ですけど、どうやらシャフト周りの消耗品はフロントのアッパーアームシャフトと共通部品も多いっぽい？ように見えますね。でも実際に色々見ていくと、ちょこちょこ部品が異なるので安易な転用は避けた方がいいかもしれません。ちなみにフロントはサスペンションコイルの交換にアッパーアームシャフトを抜いて分解したことが2-3度あるので手順が確立されています。
リヤは初めてですが、フロントのシャフトの抜きづらさを考えたらもうちょっとラクなはず。ただ車体の外側から内側に向かってシャフトが伸びてるので、車体中央後部座席の真下にまで潜り込んで作業する必要はありますね。全体としてはジャッキアップしてホイールを外し、ラジアスアームに接続されているサイドブレーキワイヤーとブレーキオイルのパイプを外して初めてラジアスアームを取り外せるといった感じです。この辺りはフロントと違った手間がありそう。
そして本題のラジアスアームが取り外せたとて、そこから大量に詰め込んでしまったグリスの除去をしたり、スリーブを差し替えるためには磨耗していないとしてもその手前にあるベアリングをプーラーで抜く必要があるっぽいです。この辺りは関門と思われます。
腰が重いですが、ずっとやろうやろうと思ってやっていなかったことなので、この冬仕様（フェンダーレスでスタッドレスタイヤ）から夏仕様に戻すタイミングでまとめて作業をしようと思います。ガレージの片側を空けて、当面はウマの上かな・・・。
とりあえずリヤブレーキドラムを外して、中身を軽く掃除から。ちなみに結局全バラした後再度しっかり掃除することになる。
ということでまずジャッキアップ。今回はまとまった作業をしたくてガレージ内につゆだくを入れ、4輪とも持ち上げてリジットラックに乗せています。そしてホイールを外したら、プラスネジ1本でリヤのドラムも外します。ドラムはいつもの通りサイドブレーキを解除していないと引き抜けないのと、それでも引っかかるならサイドブレーキ調整ネジを緩めます。
そんなあれこれのリヤドラムブレーキの取り外し作業はこちら。
ドラムブレーキって毎回思うんですけどかなり重いですよね。厚手の鉄のお椀ですから片側3.5kgぐらいあるらしい。これ腰下として軽量にしたくなりますねー、アルミ製とか。製品にもよるんでしょうが、どうやら半分ぐらいの重さになるようです。フィンつきで放熱性はいいんでしょうけど、アルミって摩擦係数的にはどうなんでしょ？軽くてもブレーキ性能低かったらしょうがないですからね。
ただストイックに足回り固くして（つゆだくはバネレート低めだけどショックアブソーバーは硬くできる）走っているわけではないので、リヤのトレーリングがばたついて気になることは別になく、それに駆動輪じゃないので回転系の軽量化にそこまで気持ちが沸かないというのもあります。まぁ磨耗して交換するならアルミ製にするかもしれないですけど、それぐらいです。
あ、ドラムはブレーキダストが内部に溜まるのでホイールを汚しづらいですが、こうして分解するとドラム内部から大量の粉末が出てくるので受け止める紙を敷いたうえで取り外したいですね。ドラム内部のブレーキダストをカンカンと落としたら、ブレーキパーツクリーナーでシュー側の掃除もしておきます。気休めかもしれませんがたまに分解した時ぐらい掃除しておくのが長生きの秘訣かもしれません。笑 ただしすっげー黒く汚れが跳ねるので服や床に飛び散らない注意は必要です。
リヤドラムを開けたらチェックすべきなのがドラムブレーキなので、油圧でシューを押し開けるリヤブレーキシリンダー。ブレーキの一番下についています。ここにブレーキフルードが流れてきて油圧がかかり、タンクの左右がギューっと広がることでブレーキシューをドラムの内面に押し付けてブレーキをかけます。あ、このドラムをはずした状態でブレーキを踏むとシリンダーが止まらず抜け切ってマズいので注意。
この稼働部分に油が垂れいているようならブレーキオイル漏れで危険なので、すぐシリンダーを交換すべきです。両端のゴムが油圧で広がるんですが、ゴムなので劣化して固くなったり、最終的に割れたりするとオイルが漏れてしまいます。シューの下についているので一番汚れる場所なんですが、パーツクリーナーで掃除する前に指で触ってオイルがつくかチェックして、つかないようならクリーナーで掃除しておきます。死ぬほど指は汚れますけど。笑
