先日つゆだく(ローバーミニ)のエンジンルーム内のアースポイント接点を磨き、そのサポートとしてアースケーブルを追加しました。わかりやすく体感したのはスターターモーターの回りの良さとヘッドライトの明るさ改善です。明確な体感があるほどではなかったですがきっとスパークプラグの点火も良くなっていると思います(もともとスパークプラグ回りの配線は状態を良くしていた)。今回は大本のバッテリー周りの接点磨きとボディアース線の追加をDIYで行いたいと思います。
前回までのエンジンルームのアーシング作業はこちら。
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まず旧車ならとりあえずやっとけ!というアースポイントの接点研磨作業。接点復活剤(コンタクトスプレー)も吹いておく。
これは旧車なら定期的に作業しておいて損がないと思うのですが、それはバッテリー端子周りの接点磨きです。単純に汚れを落とすだけではなくて、酸化などで通電効率が悪くなった各接点の金属表面を磨き直すことで通電効率を元に戻します。オルタネーターを新品にしようとプラグを新品にしようと、最初と最後はバッテリーのプラスとマイナスにつながっているので、経由する配線周りの通電が悪いと元も子もないんですよね。
ということでトランクルームのバッテリーカバーを外します。しかしトランクの底面もいつの間にかなんか砂が溜まって汚れていますね、、、これも掃除せねば。
バッテリーのマイナス側から作業していきます。
ローバーミニはバッテリーのマイナス端子から接続される先はボディアースのみ。なので全ての電子部品のマイナス側はボディを通電してバッテリー付近までやってきて、最終的にこの黒い1本のマイナス配線を通ります(電子って実はマイナスからプラスに動いてるんでしたっけ?)。電子制御の少ないローバーミニとはいえ、全ての通電をこの簡素な黒い配線が担っていると思うと不安になりますね。。
なのでこの数少ない接点をしっかりと通電するように磨いておくことと、今回はさらにもう1本太いケーブルを増設したいと思います。このバッテリーマイナスケーブルの増設はローバーミニではまぁまぁ定番の対策らしく、そしてしっかりと効果を生みます。
とにかく配線上の全てのボルト類を外し、それぞれの金属の接触面をサンドペーパーで磨いて光沢のある状態にする。
ちなみにつゆだく(うちのローバーミニ)のバッテリーは小型のものを積んでいるので結構スペースに余裕があります。ただ端子のサイズが合っておらず変換アダプターを組み込んでいるので、他のミニではついていないパーツも見えるかもしれません。
ちなみにDIYでバッテリー交換を行う記事はこちら。
ローバーミニ:バッテリーを交換する。絶対に自分でやるのが安い。
さて元々ついている端子の磨きからやっていきましょう。
まずボディと黒いマイナスケーブルの接続ボルトを外します。使うのは1/2インチのソケット。
なかなかないとは思いますが、こういった工具がバッテリーの露出しているプラスとマイナスの配線に同時に触れると通電(ショート)してかなり危険なので、それは注意する必要がありますね。バッテリーの周りにはあれやこれやと工具やパーツをおかずに、外したものはトランクの外に出しておくようにしています。ガソリンタンクもすぐ左にありますから火気が怖いです・・・。
で、バッテリー側の端子も緩めて外します。端子やボルトなど金属同士が接触して通電している面はサンドペーパーでよく磨いて光沢が出た状態にしておきます。これら全部のボルトを外して接地面を磨き、さらに通電補助をしてくれるコンタクトスプレーも吹いてから組み直しました。
これねぇ、書くとすごくシンプルなことをやっているようなんですけど、結構面倒なんですよね。サンドペーパーでコツコツと磨いていくと案外時間もかかりますし、リューターなんかで削った方が早いんじゃないかと思います。でかいディスクグラインダーを使うと削りすぎちゃいそうですが、、、
ローバーミニの定番アーシング作業、バッテリーマイナス端子からボディへの配線を増設する。
つゆだく(うちのローバーミニ)の場合はマイナス端子側にキルスイッチをつけているので、追加のアースケーブルもキルスイッチ先に接続。元からあるボルトのひとつに一緒に噛ませました。キルスイッチについてはこちら。
ローバーミニ:あんまり頻繁に乗らない人はバッテリーキルスイッチをつけてみたらバッテリー上がりを防げるぞ。
接続した箇所はこんな感じ。端子の穴とボルトの径があっていないのですが、接点面積は変わらないのでよしとします。もちろん新品のケーブルであっても端子は磨いてコンタクトスプレーをつけてあります。
で、元々のアースケーブルとボディ側の接続箇所も磨き直します。このボルトはアースケーブルに加えてバッテリーカバーの留め具も兼用になっています。ボディとケーブル端子がまず接触するようにして固定しておきました。
こういうボディにただ締め込んでいるだけのようなボルトは、ネジの雌側がボディパネルのみで薄い可能性があり、その場合強く締めるとネジ山がバカになりそうで怖いのであまり強く締めていません。
増設したアースケーブルはどこに繋げようか。大きな部品を固定しているボルトには端子を追加で挟みたくないので、端っこの小さなボルトを利用してみた。
増設したマイナスアースケーブルはどこに繋げようかなぁと思ったのですが、ひとまずオーバーフェンダーの固定ナットの一つに接続しました。床に見えているサブフレームとの固定ボルトに留めるのが定番なのですが、あまり強度が必要な場所に端子を挟みたくないのでフェンダー側にしました。
もちろんこっちには塗装が残っているので少しサンドペーパーで地金を出してつなげています。個々の作業をするにはウォッシャー液のタンクを上にずらして外し、避けておく必要がありました。んー、明らかにナットと端子のサイズが合ってないけど脱落しなければいいし、これで様子見かなぁ。。
ということでこれで完成。ケーブルの長さ的にも接続箇所とちょうど良く収まったんじゃないでしょうか。元々のマイナスアース接点状態は悪くなかったので明らかな効果を産んだわけではないかもしれませんが、少なくとも通電効率は改善し、接点不良のトラブルリスクも軽減されたと思います。
最後に、今回使用したアースケーブルはこちらです。
バッテリーからボディに直接繋げるアースケーブルは全電装品の電流が流れる場所なのである程度の太さが必要だと思います。なので太さのあるケーブル、そして太いと端子の取り付け処理が大変なので両端に端子が装着済みのものを購入しました。まぁめちゃくちゃ高価なケーブルもあるのですが、そこまでシビアにこだわっているわけではないですし(旧車なのでそもそも端子を磨くだけでも大きな効果がある)、オーディオにこだわっているわけでもないのでオーバースペックかなと。
安心の日本製で長さも選べるのに価格も安いので、コスパ重視ではいい商品だと思います。ちなみに僕が購入した長さは40cmです。
エンジンルーム内にアーシングした後で追加したので、エンジンルームほど体感できるインパクトはありませんでしたが、やっておいて確実に良い効果を生んでいるはずです。そういえばヘッドライトが明るくなっただけじゃなくてクラクションもずいぶん音が大きくなりました。電装系のリフレッシュは旧車を買ったらぜひやっておきたいことですね。