今回はローバーミニの燃料フィルターをDIYで交換していく第二回。前回は燃料フィルターが汚れてくるとどんな問題が発生してくるのかということと、燃料フィルターを外したときに大量のガソリンが流れ出てこないように燃料ホースを取り外しておきました。今回は車体裏に潜って燃料フィルターそのものを外していきます。
前回の記事はこちら。
このページのもくじ。
燃料フィルターの設置場所はアクセスしづらいリヤサブフレームの内側!寝そべっての作業になるので事前に作業手順は確認しておきたい。
さていよいよクルマの下に潜って交換作業です。ただ先に言っておくとつゆだく(ローバーミニ) のさまざまな作業では出番の少なかったスパナが必要になります。ソケットやメガネレンチだと作業できないので注意が必要です。
まずは燃料フィルターが設置されている位置ですが、車体左側を覗き込んでみます。純正マフラーのタイコが邪魔で見えません。燃料フィルターは地面に置いてあるトレイの真上にあります。燃料フィルターの交換においてはセンターマフラーの方が邪魔じゃなくていいかもしれません。笑
なので仰向けになってさらに奥に潜ります。するとサブフレームの左側の内側、左のハイローキットの裏側に燃料フィルターが見えます。このフィルターの前後にガソリンデリバリーパイプが生えていて、この両側とフィルターそのものの固定ステーを外せば燃料フィルターが交換可能です。
まずざっくり流れを先に書いておくと、以下の手順で進めます。
- 車体後方側、つまり燃料フィルターIN側のパイプ接続を外す
- 車体前方側、つまり燃料フィルターOUT側のパイプ接続を外す
- サブフレームからステーを外すことで燃料フィルターが外れる
改めて書いておくと、燃料ホースを外したとはいえ燃料パイプに残っているガソリン、フィルター内に残っているガソリンが全部流れ出てきます。なのでトレイを真下に敷いておき、布やペーパーもすぐ手の届くところに用意しておきます。
まずは燃料フィルターのIN側から外す。ナットがいくつもあってパッと見どれから外したらいいかわかりづらいが、車体後方側から外す。
じゃあ燃料フィルターIN側の接続を外すところからいきましょう。六角ナットが3つ見えるのがわかるでしょうか?3つもあるとか意味不明です。笑 これは燃料フィルターから遠いところから緩めていきます。間違って真ん中から緩めようとしないでください、順番を間違えると細い金属製の燃料デリバリーパイプがひしゃげるリスクがあります。
使うのは3/4インチと、9/16インチのスパナ。見て分かる通り各ナットに対して横から工具を差し込むしかなく、ラチェットやメガネレンチでは作業できません。下の画像では片方がメガネレンチで写っていますが、写っていない反対側がスパナになっているコンビレンチです。
まずは一番左、つまり車体後方側の小さなナットを緩めるのですが、これは真ん中のナットに対して締め込まれていて、かつ燃料パイプに対しては自由に回転します。なのでまず3/4インチスパナで真ん中のナットを動かないように抑え(抑えるだけで、締まる方向に回してはならない)、9/16インチスパナで目的の車体後方のナットを回して緩めます。ここは車体裏側で水も浴びやすく、普通に錆びて固着していたり酸化しているので苦労する場合もあるかもしれません。まずは何を動かさないよう固定して、何を回すべきか理解したうえで作業しないと、燃料パイプやステーが曲がったり折れたりするので気をつけます。
長く交換していなかったのもあってか簡単にはゆるまず、ガソリンデリバリーパイプになるべく力が加わらないように気をつけながらなんとか緩みました。一度緩んでしまえば、あとは緩めたいナットだけクルクル回せば外れます。
ひとつひとつのナットを緩めるたびにガソリンが漏れ出てくるので工具と手をよけてトレイで受けます。思ったより出てくるので、ガソリンのキツい匂いでクラクラするかもしれません。
換気して、かつ扇風機でガソリン臭が滞らないようにした方がいいです。ガソリンスタンドの匂いは小さい頃から好きでしたが、ガソリンの気化臭をダイレクトに嗅いでいるとさすがに気持ち悪くなってきました。。なのでここで一度車体裏から出て送風ファンを回すことに。それと手についたガソリンは早く布で拭きましょう。それでも肌がカッサカサになります。。
燃料フィルターIN側のもうひとつのナットを緩めて燃料パイプとフィルターを分離する。
一番車体後方側のナットが外れたら、次に真ん中のナットを外します。IN側はもうひとつ、真ん中の大きなナットを外さなくてはなりません。
燃料フィルターを固定しているステーを緩めていなければ、ここは真ん中のナットにスパナをかけて回せば緩むはずです。ここも燃料フィルターの口についている六角ナットと両方にスパナをかけて緩ませるのがベターですが、ステーで燃料フィルター本体は回らないように固定されているので、緩ませたい真ん中のナットだけにスパナをかけて回せば外れるはずです。
緩むとまた下のようにガソリンが漏れ出てきます。寝そべって作業しているので顔にかかったりしないように注意してください。
ガソリンをトレイで受け止め切ったら完全にナット緩めると燃料フィルターからIN側のパイプが完全に抜けるようになります。これで片側の作業は完了。
ただしスポッと抜くときに今度は燃料フィルター内に残っているガソリンも漏れ出てくるので、常にガソリンを受け止められる状態にして作業してください・・・。
続いて燃料フィルターOUT側。こっちはナットをひとつ緩めればフィルターと燃料ホースを分離できる。
つづいて車体前方、OUT側です。こちらはナットひとつを外せば接続を解除することができます。スパナのサイズは5/8インチ。IN側と径が違うんかい!と言いたくなるかもしれないですが、前後を間違えないための対策なのかもしれません。
こちらも燃料フィルターのステーを緩めていなければ、レンチをかけて回せば固着していても外れるはず。あんまり固いようならラスペネなどのネジを緩めるケミカルを使った方がいいかもしれません。
こちらもナットを緩めるとまたガソリンがドバーッと出てきます。油断せずにトレイで受けます。ガソリンが出切ったら完全にナットを完全に緩めると燃料パイプがフィルターから外れます。接続部を引くとスポッと抜けますね。これで前後のパイプ接続を外すことができました。
それとガソリンに濡れたサブフレームは都度都度拭いておきましょう。ガソリンのおかげで油汚れが綺麗に落ちますが、塗装までやられそうで心配になります。。
燃料フィルターをステーごとサブフレームから取り外す。これでようやく一度車体裏から出られる。
そしたらここで燃料フィルターそのものをサブフレームに固定しているステーを緩めて外します。地面から上方向に向かって2本刺さってるボルトがそれです。5/16インチという小さいソケットで外します。これでステーごと燃料フィルターを外すのですが、燃料フィルターを傾けると最後にフィルター内に残っていたガソリンがこぼれてくるので傾けないように取り出します。
やれやれ、これで一度車体裏から外に出ました。
フィルター内部に溜まっていたガソリンを流し出します。作業トータルしてこれだけのガソリンがトレーに溜まりました。ガソリン価格が高騰しているとはいえ、これは仕方ないですね。かなり濁っていますが、元々トレイが汚い状態だったので全部が燃料フィルターから出てきた汚れというわけではありません。。
ガソリンが出切ったと思ったらステーから燃料フィルターを外します。さっきと同じ5/16インチのソケットでフィルターに巻かれているステーを締め付けているボルトを外すとステーの固定が緩みます。すると燃料フィルターが抜き出せます。
これで完全に燃料フィルターを取り出すことができました。車体裏に設置されていたとはいえカバーに巻かれていたこともあって見た感じはボロボロというわけではないですね。
今回交換するのはこの銀色の燃料フィルターです。新品と交換しましょう。
次回は気をつけなければならない燃料フィルターの製品選びと、取り付け作業について書いていきます。