ガレージライフ:空調完備のガレージとは?家庭用除湿機でガレージの保管環境を整えクルマを労わる。

大きな台風が去っていきましたが、台風の前後に限らず夏の間の雨上がりはすごい湿度ですよね。今回は密閉ガレージにおけるクルマの保管環境、つまり空調完備を目指すために家庭用除湿機を使う方法とその威力について書いていきたいと思います。

近年は数億、数十億というレアなクラシックカーが海外オーディションで高値を更新するたびに話題になりますが、クラシックモデルとなると必ず重要なテーマで挙がってくることの一つが保存状態。出自や経歴の明らかさも大事ですし、当然ながら整備記録からも証明されるコンディションの良さが一番大事です。でもそのコンディションに影響するのが保管環境。数十年開けられてなかった納屋からオリジナルコンディション(でもボロボロで到底走らない)スーパーカーが見つかる事例も話題性が強いですが、やっぱりオリジナルを維持しながらきれいであることに越したことはないですよね。

コレクションされるようなレアなクルマは当然ですが、そうでなくともクルマの保管環境はめっちゃ重要です。その積み重ねがクラシックカーになってくるとコンディションとなって明らかに表面に出てきます。なので今新しい車であっても中長期的なコンディションを考えれば、あるいは既にクラシックの域に入った車であればなおさら、保管環境には可能な範囲で気を遣えるといいですね。

よく聞く”空調完備”って何?それは温度と湿度が管理された保管空間。つまりはエアコンつけっぱだ。

そこでよく聞く単語が”空調完備で保管”。

まず何より紫外線が直接当たらないことが最優先ですが、かといってただシャッターがーついたガレージにしまっておけば良いというわけではないみたいです。日本の気候はクルマにとって好ましくなく、夏は暑くもなるし、冬は雪も降る。だからボディ雨晒しというのは長持ちしようがない気がします。僕も青空駐車場だった頃は乗るとき以外厚手の布カバーをかけていました。

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でも僕が気にしているのは湿度です。日本の高温多湿な環境では、特に欧州車などはその設計耐久力をフルに維持することはできません。でもカーカバーだと紫外線は防げても、特に夏の雨上がりのような高温多湿を防ぐことまではできません。。そしてカバーだと湿気がこもりやすいのでなおさら通気性の高い布製がいいですね。

となると理想は屋内密閉空間で、温度も湿度も管理された状態、つまりエアコンをつけっぱなしの状態なんでしょうね。エアコンつけっぱとか「ひぇー電気代がー」と思ったりもしますが、ペットを室内で飼おうとするとエアコンつけっぱなしになるのでまぁそれと同じかと思ったりもします(人の価値観はそれぞれ)。

しかしうちのガレージはエアコンの設置はされていません。壁がコンクリ固めなので夏は涼しく、冬は暖かいのはとても良いところですが、エアコンを設置するために配管を出すにはコンクリに穴を開ける大きな工事が必要です。

密閉されたガレージなら保管環境として完璧なわけじゃない。むしろ湿度の面では超高湿度空間になることもある。

でもコンクリの掘抜ガレージのような、異常な温度まで室温が上がるような環境(屋外に立てたヨドガレージとかだと夏の日光で暑くなることもあるのかもしれない)でない限り、温度管理まではしなくとも問題が発生しないと思うんですよね(もちろん出来た方がベター)。

重要なのは湿度管理だと思います。特に梅雨に入ってから秋口までの気温が高まる時期、あるいは雨で濡れた車、洗車後の内部が湿っている車、それをシャッターガレージに入れて密閉でもしたらもう上がった気温でミストサウナ状態です。

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驚いたのは、よく絞ってガレージ内に干しておいたタオル、あるいは置いてあったクッションをガレージ内に干していたとき。タオルは次にガレージを開けた時に全く乾いておらず、クッションにはカビが。つまり密閉されたガレージは最も保管環境に優れていると思っていた一方で、逆に室内の環境が悪化すれば換気もされずに最悪の密閉ケースになるということ。

カラッとした日に完全に乾燥したクルマを出し入れするならいいですが、ガレージ内部の湿度が上がってしまったら換気するか空調を入れるしかないです。それと窓がない掘り込みのコンクリートガレージではシャッターを少し開けておくしかなくなるんですが、日暮れまでに乾かないことも多く、いつまでも開けっぱなしではセキュリティ観点で落ち着かないです(ガレージ内には色々と物を置いていることもあって)。

家中のエアコンをつけっぱなしにしなくても、除湿機をガンガン回しっぱなしにすれば夏もある程度快適に過ごせる。

そこで僕が便利だと思って使っているのが除湿機。除湿機”様”と呼んでもいいぐらい有難い存在です。

あんまり家庭で除湿機使っている人は多くないんじゃないでしょうか?エアコンの”ドライ(除湿)”と違って温度管理をするわけではなく、純粋に空気中の湿度だけを下げる家電です。ただしこのパワーはすごく、そもそも僕は特に夏の生活で除湿機をガンガン使います。

ガレージの除湿機

もちろん夏は室温が低い方が涼しくて過ごしやすいのですが、ちょっと高い気温でも湿度がなくてカラッとしているだけで相当に過ごしやすいことに気づきます(汗がダラダラしない)。日本の夏がしんどいのはこの湿度であって、これを取り除くだけでも、体も床もベタベタせずにそれなりに快適に過ごすことができます。服やタオルなど布に触れるときもカラッとしていると心地よいです。

現実的に考えると自分がそのとき過ごしている部屋以外で、家中をエアコンガンガンにつけるわけにはいきません(普通はね)。なので僕は梅雨から夏の間、電気代がエアコンより安い除湿機を家の中心部でほぼつけっぱなしにします。エアコンをつけて過ごしている部屋以外は空気が循環するように、家中の部屋のドアは開け放って除湿機を稼働させておけば、家中低湿度で随分過ごしやすくなります。壁に貼ってある写真も湿気で反ったりしません。笑

しかも除湿機の方が除湿パワーはすごくて、真夏は数時間で数リットルの水分が空気中からタンクに溜まります。エアコンと違って適度な湿度ではなく、モードによってはいけるところまで除湿してカラカラにしてくれます。浴室乾燥機よりも狭い空間で除湿機をつけておいた方が洗濯物の乾きも早く、やりすぎるとタオルが乾燥しすぎてバリっバリになります。このバリバリのバスタオルの吸水感も嫌いじゃないです。笑

僕は除湿機をガンガン回してガレージ内の保管環境を整えている。これさえあれば空調完備と言っていいんじゃないかと思う。

めちゃくちゃ除湿機を売り込みますが、除湿機をうまく使えばエアコン+浴室乾燥や洗濯機の乾燥モードの電気代も抑えつつ、よりカラカラの世界を作ることができると思ってます。もちろん温度が下がるわけじゃないのでペットにはダメですよ。

でもガレージにはこれがあれば良いと思うんです。さすがに40℃や50℃になるわけでもなく、というかコンクリガレージはむしろ真夏に入るとびっくりするぐらい涼しいので、除湿機で湿度だけ抜けばクルマにとっては「空調完備です」と言えるんじゃないでしょうか。

ガレージの除湿機

結局家の中にも1台、そしてガレージにも1台の除湿機を設置しています。ガレージの中は一度除湿してしまえば密閉状態なのでその低湿度の状態がキープされます。つまりクルマに乗ったあとなど、ガレージを出る時に除湿機をオンにしてシャッターを閉めておけばOK。晴れていれば2-4時間のタイマーにしておきますし、雨ならつけっぱなしにして水が貯まるタンクが満タンになるまで除湿させます。

ただうちのガレージは出入り口が正面のシャッターしかなく、出入りするとかなりの量の空気が入れ替わってしまう(つまり湿度が上がってしまう)ことになります。それと厄介なのが毎日子供を送り迎えするチャリがガレージの中にあるので、平日はクルマに乗らないのですが1日に4回もシャッターが開けられることに。僕もできる限り定期的に除湿機の水を捨ててスイッチを入れに行っていますが、こうなるとつけっぱなしの方がいいかもしれません。

色々調べたけどコスパと機能のバランスではやはりアイリスオーヤマが強い。コンプレッサー式でタンクが大きいのがおすすめ。

除湿機には色々種類がありますが、まず家の中で使うなら室温の上がりづらいコンプレッサー式、そして空気から取り除いた水が溜まるタンクがある程度大きい方がいいです。夏の除湿量は結構多く、逐一水が満水になって止まっていてはキリがないですからね。それともうひとつ、タンクに水を溜めずにホースを繋いで排水できるものもあります。室内では排水ホースを使うのは設置場所が限られると思います。(除湿機より低い位置にホースを伸ばせるのは風呂場か洗濯機パレットぐらい)

ただガレージならホースを細いものに継ぎ替えていって、シャッターの隙間から流すこともできるかもしれません。これなら電気代はかかりますが除湿機をつけっぱなしにできるので(理想は湿度が上がったら自動でオンになる方がいいんですが)、タンクに溜まった水を捨てに行く必要はありませんね。


僕が使っているのはアイリスオーヤマ製。コンプレッサーとタンクの大きさ、排水ホースの装着口があって完璧です。もちろんタイマーや目標湿度の設定もできます。それでこの価格なので文句ありません。以前から持っていた型落ちのものをガレージに、新しく追加で買ったものを家の中で使っています。

この後も秋でも冬でも、濡れたクルマや湿ったキャンプ道具を乾燥させるのにも一役買ってもらいます。