テスタロッサ:クラシックフェラーリってどうなってるの?バッテリーキルスイッチが付いていて1ヶ月乗らないなら切るべし。

スーパーカーの保管で気になるのはバッテリー消耗が激しくて少し放置するとバッテリーが上がってしまうことですが、今回はテスタロッサのバッテリー管理について書いていきたいと思います。

クラシックフェラーリあるいはネオクラシックフェラーリが新車で販売されていた頃なんて、もちろんネットが普及していなかったので情報があまり残っていません。最近のオーナーが色々とアップしていることもあると思いますが、実際に所有してみると

「へぇー、こんな仕組みになってんだなぁ!」

と感心すること、面白いなと思うこと、品質が心配になることが色々とあります。笑 僕のように単純にメカ好きな人も、クラシックフェラーリに興味がある人もいると思うのでちょこちょことテスタロッサの普段注目されないディティールを紹介していきたいなと思います。

スーパーカーは買って置いておくだけでも一筋縄ではいかない。特にコンピューター制御がかなり効いているスーパーカーはバッテリー上がりが悩みの種。

フェラーリに限った話ではないですが、スーパーカーを所有する上で厄介なのがバッテリー上がり。どうしてもこういうタイプの車は乗る頻度が低くなりがちなので、走行してオルタネーターからバッテリーを充電する機会が少なくなります。そのくせなぜか停まっているだけでやたらとバッテリーを消耗するという。。車種によっては1ヶ月放置してエンジンをかけようとするとウンともスンとも言わないらしいですね。

最新の車種の方が停車中のバッテリーへの負担を減らすべくコンピュータ制御が効いているのかもしれませんが、そこまで実用性が成熟していないちょい前世代のスーパーカーが一番バッテリーを食うのかもしれません。これは今でもそうですが、純正でバッテリーチャージャーを購入するのが常だとか。しかもそれが高価。。

F56ミニJCWのバッテリー充電

つまり自宅に駐車しておくときはコンセントにつなぎっぱなしにしておくのが安全な保管方法ということですね。まぁその通りにすれば良いんですけど、面倒ですよね。笑

それにマンションなんて地下駐車場でも駐車スペースごとに電源なんてないと思うんです。高級マンションならあるんでしょうか・・・?レジデンスもついている超都心の森系オフィスタワービルの地下駐車場に行くとランボルギーニ、フェラーリ、マクラーレン、そしてロールスロイスなどのセダン系まで色々な高級車が停まっています。月極エリアなので住んでる人が停めていることが多いと思うのですが「充電しているなー」と思ったことはないので皆さんどうしてるんでしょうね。いずれにせよ置いておくだけでも場所をかなり選ぶのがスーパーカーということ。。

ちなみにこのところ欧州スーパーカーもハイブリッド化が始まってきています。ハイブリットとなるともう「バッテリー完全にあがっちゃったから新しいのに交換しなきゃ」というレベルではないです。たぶんそういうクルマでバッテリー積み直すと4桁万円する可能性もあると思います。バッテリーマネジメントはよりデリケートになってきて、しかも純正バッテリー充電器だけでもめちゃくちゃ高額になりそうなのでガソリン単体より所有のハードルが上がってきているのかもしれません。ガソリンエンジンとEVバッテリー&モーターの両方のケアが必要になってしまったと言い換えることもできますからね。

トミカのフェラーリF90ストラダーレ

ちなみに都市伝説かどうかわかりませんが、フェラーリ最新フラッグシップのSF90ストラダーレは「4日以上充電器につながず放置しないでください」という話を耳にしました・・・。5日もたないの?笑

その点ネオクラシックフェラーリはそれほどまで心配不要。なぜなら駐車中は特にコンピューターは何も考えてないからだ!

じゃあテスタロッサはどうなの?と思うところですが、まずコンピューターがほとんどないので停まっている間に何かをモニタリングしているということはありません。セキュリティーもないです。たしかテスタロッサのコンピューターは8ビットかそこらの処理能力なので、そもそもあまり頭がよろしくないんです。工作用のマイコンレベル。

一応1ヶ月ぐらい乗らないならバッテリー上がりに気をつけた方が良いとは言われましたが、そもそも乗る頻度が低いタイプのクルマなので普段からバッテリーがあまり走行充電されず、弱った状態のまま保管されている可能性が高いです。なのでやや弱ったバッテリーで過ごしていることを前提に、1ヶ月なのかなーと思います。

フェラーリテスタロッサのリトラクタブルヘッドライト

それでも多少の待機電力はあるっぽいですね。なんか制御しているというよりは、ACCに連動せず”通電しっぱなし”になっちゃう設計の配線が何かしらあるんだと思います。どうしても”THE・電装弱いZE!”な世代のイタリア車ですから、この辺りはご愛嬌ですね。

それとバッテリーが弱っている状態でエンジンをかけてばかりいると、エンジンのスパークプラグ電圧が低くてどこかに悪影響が出る(そして調子が悪くなる)らしいという情報を目にしたので、定期的にバッテリーチャージャーを使って充電はした方がよさそうです。幸い僕のガレージは電源が引けるので、めぇ(パナメーラS)と同じようにたまに充電を行うようにします。パナメーラは駐車中もセキュリティランプが常時点滅して監視中なのでバッテリー消費しますから。


僕が長く使っているのがこのシリーズです。

親切なことにテスタロッサにはバッテリーキルスイッチがついている!1カ月乗らないならすぐキルしておこう。

しかしなんとテスタロッサにはバッテリーキルスイッチが最初からついているのです!これは便利!

バッテリーキルスイッチというのはつまり車のバッテリープラス端子を外すのと同義です。Kill、つまり物理的に配線の接続を絶ってしまう仕組みなので、そうすれば基本的にはバッテリーは減っていきません。昔車を長期間乗らないときはバッテリー端子を外していたのと同じですね。ちなみに結局まったく使っていないのですが、つゆだく(うちのローバーミニ)にも後付けでキルスイッチというかダイヤルを追加しています。これは旧車だと汎用的に使えるワザなので詳しくはこちら。

ローバーミニ:あんまり頻繁に乗らない人はバッテリーキルスイッチをつけてみたらバッテリー上がりを防げるぞ。

ただそもそも古いクルマでない限りは、クルマのドアを開けるアンロックも(鍵ではなくボタンなので)通電してないと開かなくなります。ボンネットもワイヤー式でなければ開かなくなります(電磁式は反応しなくなる)。電動テールゲートならなおさら。

フェラーリテスタロッサのボンネットオープン

つまり普通の車はそもそもキルスイッチを取り付けること自体ができないということですね。本気で車を長期保管するならバッテリーが積んであるボンネット(が多いと思う)を半締め状態のままバッテリー端子だけ外しておくのが良いのかもしれません。いやコンピューターのメモリやオーディオ設定もリセットされるからそもそもバッテリーキルすること自体やめた方が良い気がします。。

フェラーリテスタロッサのバッテリーキルスイッチ

さてテスタロッサに話を戻すと、ドアオープンも鍵で、ボンネットオープンもワイヤー式なので問題なくキルスイッチが設置されています。場所はバッテリーのすぐ近くなのですが、それはフロントボンネットの右側リトラクタブルライトの後ろに設置されています。黒いダイヤル式で、これを回せばON-OFFができるというめっちゃシンプルなもの。ちょっと回すのが硬いんですけどね。

しかしフロントオーバーハングに重たいバッテリーを積んでいるのはイケてないな・・・。

しかしテスタロッサ、あのフェラーリといえど長いフロントオーバーハングにバッテリーという重量物を配置するなんてイケてないなぁと思ってしまいます。フロントタイヤより前が重たいと回頭性能が下がる(つまりステアリング入力に対するコーナーリングの反応が鈍くなる)ので良くないんですよね。ちなみに反対側の左リトラクタブルライトの後ろにはエアコンのコンプレッサーがあり、そしてその間にはスペアタイヤが眠っています・・・。重たいもの揃い。笑 昔乗っていたぽすけ(ケイマンS)のフロントはかなりすっからかんでミッドシップの性能を遺憾なく発揮する回頭性能を誇っていて、首都高である程度スピードに乗せると羽が生えたようにカーブを曲がっていけたのを思い出します。

その点テスタロッサは当時カウンタックに対抗するべく最高速を重視するのも含め、やはりGTカーの性格なんでしょうね。リヤもV12は重く180°のボクサーとはいえ重心が高めで、そして座席の後ろにはしっかりと荷物を置けるスペースを確保したため、便利ですがエンジンは後ろ寄りに配置されRRに近いポジションとも言われます。まだギュッとコーナーを曲がったことはないのでその回頭性能はわかりませんが、結構どっしりした感触になるのかもしれません。

まぁいいんですよ!僕は自分と同い年の古いフェラーリにカリッカリの機敏な動きを求めている訳ではないので、緩いワインディングを気持ちよく流せればそれで最高なんです。

次回はバッテリー充電編です。

テスタロッサ:とりあえずバッテリーを充電して満タンにしておく!テスタのバッテリーへのアクセスはこうやる。
前回フェラーリテスタロッサにはバッテリーキルスイッチがついていて、長期で乗らない場合にはバッテリーが上がらないようキルスイッチを...つづく