前回まで下準備をしていましたが、今回からポリッシャーを使って研磨作業を行っていきます。前回までの記事はこちら。
このページのもくじ。
■僕が使っているのはリョービのダブルアクションポリッシャー。シングルアクションとダブルアクションって何が違う?
僕が使っているのはリョービのダブルアクションポリッシャー。めちゃくちゃざっくり言うとシングルアクションポリッシャーは単に回転軸を中心にグルグル回る、ダブルアクションポリッシャーはゆっくりとバフが回転しつつ同時に回転軸が振動するように移動するというもの。
塗装面が削れる量というのは(勝手な定義ですが)、
「バフの種類×コンパウンドの研磨力×バフが擦れた距離」
です。単に回転軸を中心にグルグルバフが回ると、回転の中心は”バフが擦れた距離”が短く、回転の外側は長くなります。つまりポリッシャーを同じ場所に移動せず当て続けるとめちゃ研磨ムラになります。実際にはポリッシャーを止めないように移動させながら研磨しますが、それでもムラが残ってしまうことをオーロラマーク(磨きムラ、バフ跡)と呼んでいます。
これを改善するために回転軸中心の回転運動よりも、バフ全体を移動させる動きを主体としたのがダブルアクションポリッシャーです。これはなるべくバフに当たっている塗装面全体が満遍なく擦られるように工夫したものです。ただし同じ時間あたりの”バフが擦れた距離”はシングルアクションより短いということですね。
つまりダブルアクションは研磨力が低いので深い傷は取れない一方で、研磨のムラがなく仕上げは綺麗にできます。本当は研磨力の高いシングルアクション→ダブルアクションの順で研磨を行うのが良いのですが、僕は業者でもないので作業効率をめちゃ重視する必要はないかなと考えています。
一般人はダブルアクションだけでも困らないかも。
時間をかければちゃんと研磨できますし、オーロラマークを防ぐこともできます。
ちなみに冬は寒いのでダウンを着て作業をしていますが、この作業をするとコンパウンド液や粉末が細かく飛んで服が汚れます。めちゃ汚れます。なので僕は着なくなった古いダウンを使っているのですが、できればファスナーがボディにぶつからないように、ファスナーが隠れるデザインがいいですね。
■ボンネットの傷が深い。完璧にはできないのでなるべく目立たないようにする。
下の画像は軽く磨いたところですが、ボンネットには深い傷がいくつか残っています。これは僕が購入する前からついている傷と思われ、これまで何度かコーティングした際もも落としきることはできていませんでした。
こういった傷については古い車を買うときにどうしても残っていることがあり、完璧を求められないところではありますね。。もちろんドンガラにして再塗装するなら別ですが。
上の画像は一見すると綺麗なのですが、よく見ると傷があります。下の画像では3000番の粗いコンパウンドを使用して傷の箇所だけ集中的にハンドポリッシュしているところ。こうして見ると深い傷があることがわかりますね。
ちょっと手で磨いたのですが落ちる気配がなさそうなのでマシンポリッシュに切り替えます。3000番はしっかりと傷を取らなければいけない面、あるいは箇所にだけ登場させ、不必要には使わないよう大きな傷の部分だけハンドポリッシュしています(研磨の基本は極力削らずに極力傷を落とすことにある)。
■コンパウンドとともにバフの種類も使い分けが必要。とりあえずウールばふとスポンジバフがあればOK。
でも使う場合はウールバフを使います。ウールの方がスポンジバフより研磨力が強いので深く削りたい3000番のときだけ使用しています。
こんな感じでウールバフでしっかりとボンネットの傷を磨いていきます。しっかりとと言いつつ、ポリッシャーの自重以上の押さえつけるような力は加えません。力加減で調整するよりも、何度かコンパウンドをつけて研磨する回数で調整をしていきます。
3000番で何回かやって、それでも傷は消えませんでした。傷というかもはやエグれなんですよね。なんとなく見た感じは元の塗装面に大きな傷がついていて、その上から再塗装したらその傷の部分が凹んだ感じになってしまったように見えます。
白いのは傷にコンパウンドの粉末が入っているからなので、後ほど掃除すればもっと目立たなくなりますよ。とりあえずその後スポンジバフに切り替えて7500番、9000番と研磨していきます。もちろんコンパウンドの番手ごとに別のスポンジバフを使います。コンパウンドが混ざっちゃいますからね。
9000番までやったら下のような感じ。洗車してコーティングしたらもっと全然目立たなくなりますが、残念ながら傷は残ったということです。これ以上はサンドペーパーをかけないと落ちなそうで、そうするとクリア層を削り切ってしまわないか心配だったのでやめました。
まぁそれでもだいぶ目立たなくなりました。もちろんかなりの光量がなければ元々もそれほど目立つものではありませんでしたが。
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