前回に引き続きフロント足回りの分解。前回はテンションロッドと同時にロワーアームのボールジョイントを外したので、今回は同様にアッパーアームのボールジョイントを外します。
前回はタイロッドエンドセパレーター(ボールジョイントセパレーターやボールジョイントプーラーなどとも呼ばれる?)の使い方が曖昧だったので、今回は図解も入れて記載して行こうと思います。
ちなみに僕が購入したのはAmazonで安かった下のタイロッドエンドセパレーター。安いとすぐ壊れるという噂もあるのですが、今のところ問題なく使用できました。
前回の記事はこちらです。
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■次にアッパーアームとボールジョイントも取り外しておく。タイロッドエンドセパレーターの使い方はこんな感じ。
先ほどロワアームとハブのボールジョイントを分離しましたが、同様にアッパーアームも分離させます。手順はロワアーム側と同じなのですが、改めてタイロットエンドセパレーターの使い方について記載しておきます。
ここで重要なのですが、先ほど外したロワアームとボールジョイントはボルトをロワアームの穴に差し込んだまま、軽くナットで留めておきます。でないとアッパーアームを外した時にハブが落下して非常に危険です(ブレーキホースがつながっているのでハブが落下して引っ張られると破損する可能性が高い)。
上から見たアッパーアームとボールジョイントの接続部。ロワアーム側と同じように11/16インチのナットを緩めます。
上の画像の通りネジの先端よりも少しナットが出た状態でストップします。ここにタイロッドエンドセパレーターの片側をひっかけるのですが、その際にネジに直接かけると圧力でネジが歪んでしまい、二度とナットが入らなくなるリスクがあります。なのでちょっとナットを出した状態でナットに圧力をかけることでネジを保護します。ナットは最悪安く交換できるので。
そしてタイロットエンドセパレーターを上の画像のように差し込みます。アームとナットを挟む感じです。浅くかけないで、しっかりとナットの中心にかかるように深く差し込みます。あんまり半端にかけるとセパレーターが壊れたりするらいしいですね・・・
そしたらセパレーターについているボルトを少しずつ締めていきます。セパレーターのボルトを締めていくと、テコの原理で反対の挟んでいる側のアゴが閉じる方向に力がかかります。これですり鉢状でハマっている箇所が外れるのです。外れる瞬間にバキンという恐ろしい音がすることが多く、しかも噂ではセパレーターが壊れることもあると聞いたのでビクビクしながら回しています・・・もはや黒髭危機一髪状態。
ざっくりですが、わかりづらいと思うので断面を図解してみました。セパレーターをかけると上記の仕組みでボールジョイントとアームを分離できます。
アッパーアームとボールジョイントが分離できたら、重たいハブを左手と左膝で支えながら、右手でナットを外してそっとアッパーアームからボルトを抜きつつ下ろします(アッパーアームと分離すると重力でハブが落ちるので、それを支えてそっと下ろします)。こんなスタイルで作業しているのでなかなか写真が撮れません・・・笑
■ショックアブソーバーを外してラバーコーンが抜けないか試してみる。
結論から言うと僕の場合、アッパーアームを外さない限りフロントのラバーコーンを交換するのは無理ですね。それは設計上、ラバーコーンを抜き出す隙間がないからです。ちょー大変です。笑
このタイミングが正しいかどうかわかりませんが、ショックアブソーバーを外します。この辺の作業は過去にショックアブソーバーを交換した際の記事に書いたので概要だけ記載。
まず下端からで、ここはボルトとナットが共に回転するので片側をメガネレンチで固定して、反対側をラチェットで回して外します。サイズは両側9/16インチです。ボルトを抜くとショックアブソーバーが支えていたハブ一式がドカンと落ちるので、ボルトを抜く際に重たいですが手で支えておき、ボルトを抜いたらそっと下ろします。ショックアブソーバー上端は9/16インチのナットを1つ外すだけでアブソーバーを外すことができます。
僕は後からどのナット類がどこのものか分からなくなると困るので、いったん元のネジにナットを軽くつけておくようにしています。そうすると無くさないですし。ショックアブソーバーはとうめん使わないので置いておきましょう。
長いですが、次回はアッパーアームの付け根側に作業を移します。本来の作業ゴールはラバーコーンを外して、スプリングと入れ替えることですが、そのためには結構な分解が必要になるという状況が続きます。。