当初はリアに続いてフロントのヘタったラバーコーンをスプリングに交換するだけのつもりだったのですが、ラバーコーンにアクセスするためには結構な分解が必要になります。なので消耗品(ブッシュ類)の交換とグリスの挿し直しまでを合わせて行おうと思います。
今回は僕のこれまでのクルマ関連DIYの中でも、イチバンの大工事になりそうです。作業を進めながらブログを書いたりしていますが、素人の僕からするとかなり苦労して進めています・・・笑
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■とりあえず前輪を外してリジットラックに載せたところから。
とにもかくにも最初にジャッキアップをして、左右にウマ(リジットラック)をかけます。僕の場合はちょこちょこと進めるので長い期間がかかります。なので作業上邪魔にならないサブフレームの位置で安定する箇所にしっかりウマをかけておきます。
ここからはひたすら分解を進めていくことになります。できればドライブシャフトまで確認をしたいところですが、車検の日程を決めているため進捗具合によっては次回に回します。
今回ひとまず用意している工具はこんな感じ。(下の画像は全部写っているわけではありません)
- フロアジャッキ
- リジットラック
- インチサイズのメガネレンチ
- スパナ(これは3/4インチの代用で19mmだけ用意)
- インチサイズのソケット類
- トルクスレンチ
- ハンドレンチ
- プラスドライバー
- タイロットエンドセパレーター(ボールジョイントセパレーター)
僕はDIYでやっていて一番恐れているのがボルトやナットがなめてしまうことと、破断です。どうしてもボルトやナットが固着していることがあり、簡単には外すことができない箇所があります。そんな時にミスってなめてしまったりすると、もはやDIYで外すのが難しくなると考えています。インチの工具はホームセンターに行っても品揃えが悪い場合もあるので僕はAmazonで購入し、それ以外は多くがホームセンターだったと思います。
工具はミリでも作業できなくはないのですが、サイズピッタリでないとボルトを舐めるリスクが高いのでインチで揃えていますね。インチサイズの工具なんで他で使えるシーンはないのですが。。笑
■まずはテンションロッドを分解する。ここのブッシュは頻繁に交換が必要。
消耗が激しいテンションロッドブッシュ(ゴム部品)も交換します。見た目でも既にゴムが劣化して割れています。まぁ大体こうなるものなのでとっくに交換時期ですね。
ブッシュを取り外すためにはフロントバンパー下にあるナットを外します。ここのナットサイズは11/16インチです。取り外すとテンションロッドの先端から順にナット、ワッシャー、ブッシュを受け止めるブラケット、そしてゴムブッシュです。
外したブッシュはしっかりと仕事を終えてグシャっと潰れています。潰れた結果横にはみ出た部分は割れてボロボロですね・・・でもはみ出た部分以外の中身は弾力もあり割れてもいませんでした。
テンションロッドはナットで固定してあった箇所でサブフレームにブスッと刺さっています。サブフレームをゴムブッシュでサンドイッチする形でテンションロッドが固定されているので、ブッシュは片側でサンドイッチされている2個を交換します。
■ハブ下端のボールジョイントとテンションロッドの分解。
ただ先端のナットを外しただけではテンションロッドの先端がサブフレームからは抜けません。なのでロワアームに固定されているテンションロッド反対側の端も取り外します。
ここはテンションロッドに見えているボルトを外すだけのように見えますが、外したボルトを抜き取ろうとするとハブが邪魔で抜けません。つまりロワアームとハブのボールジョイントも切り離す必要があります。あー、イチイチめんどくさい設計になっていますね。笑
ロワアームの固定ナットは上の画像の矢印の箇所(ブレーキディスクの裏)にあります。ナットは11/16インチ。このディスクブレーキとホイールが取り付けられるフロントハブは上をアッパーアーム 、下をロワアーム、車体前方方向をテンションロッド、そして後方方向が操舵のタイロッドで接続されています。最終的にはこれらをそれぞれ外していきます。
ということでボールジョイントとロワアームを固定しているナットを取り外します。ここはとても重要な固定箇所ですが固着もなくメガネレンチで問題なく外れました。でもボールジョイントがついているアッパーアーム 、ロワアーム、タイロットエンドはそれぞれ”タイロットエンドセパレータ(ボールジョイントセパレーター)”で引き抜かないと、ナットを外しただけでは切り離せません。
■タイロットエンドセパレーターでロワアームを外し、ようやくテンションロッドを取り外す。
このボールジョイント部分は、アーム(ここではロワアーム)にボルトを通す穴がすり鉢状になっており、ここにボールジョイントのすり鉢状のボルトがググッとハマることによって固定度を高めています。これをテコの力でひっぺがすのがセパレーター。
ロワアーム側は画像の角度が悪くてわかりづらいので、後ほど記載するアッパーアーム側で見て頂くとタイロットエンドセパレーターの使い方がわかりやすいと思います。ここではロワアーム側でどのようにセパレーターをセットしているかだけ記載しておきます。
バキンという心穏やかでない音がした後にロワアームとボールジョイントが分離されました。上の画像ではその後セパレーターとナットを取り外したところ。ちゃんと外れていればラバーカップとロワアームの間にこれぐらいの隙間ができます。これでOKです。ちなみに奥に置いてある黒くて巨大な洗濯バサミのようなものがタイロッドエンドセパレーターです。
ここでようやくテンションロッドをロワアームから外します。
先ほど外したロワアームのナットのすぐ隣にテンションロッドの固定ボルトがあります。ここは上端ボルト、下端ナットが共に1/2インチで共締めされています。なのでこういった箇所では同じサイズの工具が2つ必要になりますね。スペース的にメガネレンチを使ったり、ソケットを使ったりと色々なケースがあるので必要になった都度工具が増えていきます(そして工具が足りないと作業が止まる)。
先ほどのロワアームとテンションロッドを繋ぐボルトを抜くと、テンションロッドの先端が完全に取り外せます。で、車体後ろ側のテンションロッドブッシュを確認するとこちらも潰れて割れていますね。当然ブッシュはサンドイッチしているセットで交換です。
テンションロッドのブッシュを交換するだけであればこれでブッシュを入れ替えて逆の手順で戻せば完了。今回はこの先まで分解を進めるのでテンションロッドは外して置いておきます。
次回はアッパーアーム側のボールジョイントも外していきます。