我が家にやってきてようやく仲良くなってきたてすたろー(うちのフェラーリテスタロッサ)。そんな彼も御年35歳なわけで、手放しに「若々しいお肌!」というわけにはいかないのです。まぁ35年経ったクルマでこのコンディジョンを維持できている時点ですごいなと思いますが、これをさらに長く良い状態で維持するには丁寧なメンテナンスが欠かせません。
今回はそんな愛車のお肌ケア、でもボディパネルじゃなくて内装のケアを行っていきたいと思います。もちろんDIYで。
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イタリア車といえばイタリアンレザーをふんだんに使った妖艶で芸術的な内装が魅力。
イタリア車といえばやっぱりイタリアンレザーをふんだんに使った内装は大きな魅力ですよね。イタリアはレザー界ではメッカなので革の品質も良く、特にイタリアンレザーの愉しみといえば、ヌメ革をエイジングさせていくのが醍醐味かなと。
そんなイタリアンレザーが車の内装という広い面積にたっぷり使われているわけなので、そりゃあもうレザーが好きな僕はそれだけでもイタリア車を買う価値があると思ってます。品質の良さもそうですが、マセラティをはじめとして、よくもまぁあんな妖艶な内装を仕立てられるものだと感動しちゃいます。いずれは真っ赤なレザー内装のイタ車に乗りたいですね。
そしてテスタロッサももれなくイタリア車なので、ふんだんにイタリアンレザーが使われています。うちのてすたろーのレザーはタンカラー(薄茶色というかベージュというか肌色のこと。革のなめしに使うタナムからきている)。クラシックフェラーリでは定番なので珍しくはないですが、タンが一番レザーそのものを楽しめる色だと思って選んでいます。
でもクルマは昔から黒い内装が圧倒的に選ばれやすい(特に日本だから?)のには訳があって、黒とかグレーじゃない内装は汚れが目立ちやすいからです。。
レザーの良いエイジングは簡単じゃない。汚ったない古ぼけたソファーのようにしないためには丁寧なメンテナンスが必要。
タンレザーというのは革目や色合い、立体感を愉しめる反面、汚れが目立ちやすく、古ぼけてしまうと清潔じゃない感じも出てしまうので丁寧なメンテナンスが必要です。風合いといえば風合いですが、ただクタクタになるまでこき使うのがエイジングではありません。レザーにも清潔感のあるエイジングというのが存在すると思います。
例えばレトロな古民家カフェに行って超使い込まれた古いレザーソファーなんかがありますよね。そこに女子と行ったときに(そもそも野郎だけで行くことはないか・・・)パターンが別れると思うんです。まずは
「わぁー、アンティークソファーめっちゃオシャレ!座るとバフってなって柔らかーい!」
と言って奥まで腰かけて寄りかかってくつろぐタイプ。もうひとつは
「あ、レトロでオシャレだね・・・」
と言いつつソファーの両端からなるべく距離を取った真ん中に超浅く腰掛けて寄りかからないタイプ。後者は意識的、あるいは無意識に「ソファーの端っこに汚れとか埃とか溜まってそう」と考えてるんだと思うんですよね。笑
一方で歴史あるホテルなんかに行った時に置いてあるレザーのアンティークソファーってとても綺麗なエイジングがかかっていたりします。もちろん元々の品質の良さもあるかもしれませんが、丁寧なメンテナンスを定期的にやっているからではないかなと思うわけです。
クルマのレザーシートのケアは基本的には普通の革と一緒。特にレザーシート用の加工がされていないクラシックカーのレザーはデリケートなので革靴のようなケアがいいと思う。
僕の手元にやってくるまでの34年、どういうメンテナンスだったのかは分かりませんが、ある程度乗られてるので、特にドライバーズシートは新車のようだとは到底言えません。シワもあるし、多少割れも出てる。一方でありがちなダッシュボードなど窓周りのレザー収縮による剥がれや浮きはないので、紫外線にやられている感じはなく、わりと良い状態なのかもしれません。
年月を感じるところもレザーのエイジングだとも言えますが、長い所有を見据えるとそもそも傷んでしまっては大変なので、僕の手元に来た以上は最大限良い状態にしておきたいと思います。さて本題のメンテナンス。
とはいえやることはいつもめぇ(パナメーラS)のレザーシートでやっていることと同じです。ちなみにつゆだく(ローバーミニ)はヘビーデューティで昔はベビーカーなんかも突っ込んで乗ってたので、傷に強いフェイクレザーで仕上げていて、クリーニングはするけど保湿はしません。
パナメーラのホワイトレザーをクリーニングする記事はこちら。
ちなみに漂白剤を使って拭くのはホワイトレザー・ホワイトカーペットだからであって、それ以外は色落ちのリスクがあるのでNGです。今回はクリーナーなどは違うものを使いますが、ステップは一緒。
- 全体を水性でクリーニング
- 強い汚れの部分だけ油性で強力にクリーニング
- 一部擦れているところは補色
- しっかりクリーム塗り込み
というどんなものにも共通したレザーケアですね。僕はレザーシューズのメンテナンスも時間がかかっても自分で丁寧にやるタイプなのですが、そのときの手順もこれの通りです。シューズはこれに鏡面仕上げをかけるのでワックスを追加しますけどね。
ちなみにパナメーラの方もホワイトということもあってかなり苦労してメンテナンスしていますが、その甲斐あってポルシェセンターに預けた際に「内装メンテナンスサービスの案内をしようとしたんですが、すでに綺麗すぎてあまり変わらないので案内やめました」と褒められました。えへん。
次回はレザーケアに使っているグッズ(ケミカル)について書いていきます。