ローバーミニ:さぁて重い腰を上げて溜まっていた夏休みの宿題をやるか。つゆだくのフロントナックルジョイントブーツをシリコン製に交換する。~①分解編~

8月も終わって9月になってしまいましたが、9月頭は夏休みの宿題の繁忙期です。夏休みの宿題というのは各教科の初回授業までに倒せば良いので、9月に入ってから若干のロスタイムがあります。今回はそんな夏休みの宿題としてDIYでローバーミニのフロントナックルジョイントブーツを耐久度の高いシリコン製に交換したいと思います。

そして今回溜まっていた宿題というのは、やるならまとまった時間確保と、腰を据え手間をかけて作業する必要がある作業。なので「どうせやるならいつかまとめてやるか」と考えて宿題が溜まったんですね。作業はどれもしっかりリジットラックもかけて大掛かりな作業が必要なことです。

テスタロッサの車検によって、ガレージの片側スペースが空くことを待っていた。

しかしつゆだく(うちのローバーミニ)はガレージの外に駐車されているので、狙っていた作業タイミングはてすたろー(テスタロッサ)が車検に行ってガレージの片側が空いたとき。うちのガレージは注文住宅で自由設計したわけではなく建売で、それでも大きな車が2台しっかり収まるだけの十分なスペースがあります。とはいえめぇ(ポルシェパナメーラS)とてすたろー(フェラーリテスタロッサ)の2台を収めると一杯で、作業はできるものの車の両側を通れるほどのスペースは開けられません。それがつゆだく(ローバーミニ)に置き換えるだけでこの通り広々。チャリをどければ布団敷いて寝れます。笑

ガレージのローバーミニ

やっぱりシャッターガレージの中にクルマを入れて夜でも静かに人目を気にせず作業をできる方がいいですね。長い時間シャッターの外で作業していると、どうしても日中は近所の人の往来も多くちょっと人目が気になります(人通りがまばらだからこそ誰か通れば互いの存在が気になる)。それと疲れても、やりかけで放置できないのもサンデーメカニックにとってはしんどいところ。FFのつゆだく(ローバーミニ)においてフロントの大掛かりな分解を行うときには、最後のアライメント調整を平面で行うということも含めてガレージの中で作業したいですね。

ということでテスタロッサの車検中、あまり長くない期間ですが平日の夜(子供が寝てからだいたい21時以降)もしっかり使って作業していきましょう。まずは一番面倒なフロントのナックルジョイントブーツから。

ゴムの消耗品の中で、交換作業がかなり面倒な位置に取り付けられているのがナックルジョイントブーツ。交換頻度を下げるためシリコン製に交換する。

さてナックルジョイントブーツの交換。これは何かというとアッパーアームとハイローの接続部、そしてその先にはサスペンションスプリングに続きます。可動接続部分はナックルジョイントと呼ばれる、球体とソケットカップになっていて、グリスの詰まったカップの中で球体のジョイントが自由に回転可動できる状態になっています。詰まっているグリスに砂など汚れが入ればジョイントが傷まみれになってしまいますし、グリスが出ていってしまえば摩耗ですぐダメになります。だからカップに密閉用のフタとしてゴムのカバーがついているのですが、これがナックルジョイントブーツ。

そしてこのブーツが結構厄介でして、リヤよりも特にフロントの可動負担が大きくてサスペンションの動きによってゴムが変形するため劣化で破れやすくなります。破れるというか潰され続けて割れると言った方がいいですね。そしてこのゴムが日本製の高品質ゴムを使用したものだと結構長持ちする(数年〜扱いによっては10年もつかも?)感じがしていて、これならもうこのナックルジョイントブーツを変える頃にはフロントアッパーアームシャフトのオーバーホールも必要なので1回でまとめて交換すればいいでしょう。

しかし、しかしですよ。万一ナックルジョイントブーツの劣化が早く中のグリスが露出したりすると早急な交換が必須ですが、このブーツひとつ交換するのに面倒なアッパーアームシャフトを全分解する必要があります。国産品じゃなくてイギリスゴム、僕が以前痛い目を見たものだとハイローキットに一緒についてきた付属ナックルジョイントブーツ。これだと本当に1年程度しかもたなかったです・・・。

ローバーミニ:フロント足回りトラブル続出!ステアリングガタ、テンションロッドブッシュ変形、そしてナックルジョイントブーツ破れ・・・

ローバーミニ:フロントハイローのナックルジョイントブーツ破れを交換する。~前編~

ローバーミニ:フロントハイローのナックルジョイントブーツ破れを交換する。~後編~

交換作業に手間がかかるので部品代が安かったといてもショップ作業だと結構な工賃がかかるはずですし、DIYだからタダだと言ってもさすがにかなり面倒なことです。

だからナックルジョイントブーツは長持ちさせることが重要だと思います。最低限日本製ゴム製品であることは必須、さらに僕は以前からシリコン製のブーツを見つけていて、いずれこれに交換しようと思っていました。性能的にはナックルジョイント内部のグリスを漏らさず、ゴミが入らなければいいのでどれを使っても違いはありません。

ということで部品を調達するのですが、一般的には1個¥1,000程度で販売されていて普通のゴムより結構割高なのですが、なぜか1個¥700で販売されているところを見つけてラッキー!ということで購入。

  • ナックルジョイントシリコンブーツ:¥704 × 4個 = ¥2,816(フロント2個、リヤ2個)

ナックルジョイントブーツを交換するにはアッパーアームを取り外す必要がある。とにかくこれが面倒で腰が重い。

さーて交換作業に入ります。詳細な作業手順については以前書いているのでここでは割愛。というか両手が油まみれになる作業なので、基本的にあまり写真撮りながら作業しづらいんですよね。詳細はこちら。

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~テンションロッド編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~アッパーアームとセパレーター編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~リバウンドバッファを外してハイロー分解編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~ロワアームブッシュ交換編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~アッパーアーム分解の前編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~アッパーアーム分解の後編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~アッパーアームナットの固着編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~テンションロッド点検・ブッシュ交換編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~アッパーアーム点検・シャフト交換編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~スプリング準備をしたらいよいよ取付け編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~左側アッパーアーム取付け編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~右側アッパーアーム取付け編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~ハブボールジョイント掃除編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~いよいよ完成!各締めつけトルク一覧編~

ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~最後に車高調整せねば編~

こちらが今回交換前のナックルジョイントブーツ。前回交換した時は車検の直前で破れが発覚したので交換部品の購入が間に合わず、念のためスペアで取っておいた”使い古しの日本製”を使ってそのままです。割れたりしてはいないのですが、潰れてはいます。

ローバーミニのナックルジョイントブーツをシリコンに交換

古いには古いので破れる前にシリコンに交換してしまいます。そうすればもう当面交換する必要はないはずです。それとグリスが明るい茶色になっている時は内部で錆などが発生している可能性が高く、チェックしておいてもいいかなと思っていました。

ということでショックアブソーバーを外し、ハブとアッパーアームをセパレーターで切り離し、ハイローを縮めてリバウンドバッファーを外し、菱形のリテーナープレートを外してアッパーアームのシャフトを抜きます。簡単に書きましたが結構大変な作業です。。

ローバーミニのナックルジョイントカップ交換

そして外したアッパーアームからはハイローキットのボールジョイントを抜きますが、この時一緒にナックルジョイントブーツを取り外します。そしてアッパーアームのボールジョイントが入っていたアッパーアームの穴にはカップがはまっています。

これを外すのですが、簡単には抜けないです。というかたぶん抜けないです。なのでペンチで千切るようにして取り除きました。アッパーアーム本体を傷つけたりいないように気をつける必要があります。

新しいカップとブーツの取り付けからは次回に続きます。

ローバーミニ:さぁて重い腰を上げて溜まっていた夏休みの宿題をやるか。つゆだくのフロントナックルジョイントブーツをシリコン製に交換する。~②取付編~
今回はそんな夏休みの宿題としてDIYでローバーミニのフロントナックルジョイントブーツを耐久度の高いシリコン製に交換したいと思いま...つづく