今回はつゆだく(うちのローバーミニ)に初めて意図的な走行系チューニングを施すということで、CCVSをDIYで取り付けていきます。前回までにホースにワンウェイバルブを取り付けたので、今回はスロットルバルブに続くホースの差し替えを行なって完成させたいと思います。もちろんインプレッションも書いていますよ。
前回のワンウェイバルブ取り付け記事はこちら。
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さらにブローバーガスを吸入するスロットルに接続された2本のホースを左右入れ替える。理由はよく知らないけど。。
それとワンウェイバルブの取り付け以外にも作業があります。それはブローバイガスが通るホースは行き着く先がスロットルで、そこに続くホースを差し替えるということ。どうやらスロットルの不圧でこのホースを吸引しているらしいんですよね。
先ほどまで作業していた左右のワンウェイバルブの接続した先を辿っていくと、エアクリ本体の下にホースが接続されていることがわかります。左右から来た2本のホースは交差して接続されているのですが、これを左右差し替えるだけのようです。理由はよく知らないです。笑
でもここのホースは熱でかなり硬くなっていて、僕の場合は片方がなかなか抜けませんでした。力づくに引っ張るとホースがつながっている細いパイプを折ってしまいそうだったので丁寧に作業していたのですが、途中でむしろホースが千切れてしまいました・・・。
ところがこのホースは劣化していることの方が多いので、スペアのホースがキットに同梱されています。もう千切れちゃったので捨てる前提で、抜けない接続部はホースに縦に切れ目を入れて外しました。これはうまく外せても硬くなりすぎていて左右差し替える柔軟性はなかったからいずれにせよ交換でしたね。
あとはもうひとつ困るというか、あれ?と思うことがあって左右ホースは一見して同じように見えても内径が異なるということ。左右ホースの出口だけ差し替えるということはホースの両側接続先パイプの太さが異なるってことになります。どうやらこれは片側を無理やり広げて差し込むのと、ブカブカのもう片方はホースバンドで締めることで固定するみたいです。新しいホースでまだ柔らかいので内径が細いホースを太いパイプに押し込んでもなんとか入りました。ホースバンドで締めた方は固定できていればギチギチに密閉できてなくても良いと説明書には書いてありました。
そうそう、ついてくるホースは長めだったりするので、無理やり長いままつけてホースが折れ曲がると内部の通気が妨げられる可能性があり、長すぎる場合は切ります。
それと分岐している太いホースをコルクで塞ぐ。これも理由はよく知らないけども。。
CCVSの取り付け作業としてはもうひとつ。それがこの配管の中に1ヶ所スロットル手前で分岐しているホースがあるのですが、これを塞ぎます。理由はよく知らないのですが、スロットルボディに接続されたホースが吸気の勢いを失わないために余計なホースを塞いでるのかも?適当な推測です・・・。
なんかお祭りの縁日で的当てに使いそうなコルクがついていたのを思い出してほしいのですが、これをこのホースの中に突っ込んで塞ぎます。
ホース自体は元のパイプに戻すので、コルクはホースの入口より(パイプにホースを差し込む分だけ)奥に突っ込んでおきます。これでホースを差し戻したらエアクリボックスを戻してCCVSの取り付けは完成。やれやれ。
全体として取り付け作業はエアクリを外すドライバーと、ホースを切るカッターしか必要なくDIYハードルは結構低めだと思います。あとは僕のようにホースが抜けなくて苦労するシーンが車の状態によってはあるかも知れません。
CCVSでピストン下のブローバイガスが抜けるようになったら、ピストン上もガスが抜けやすくなるように加工しておきたい。
それとCCVSそのものではないですが、ピストン下側の圧力を抜くのと同じようにピストン上側、つまりロッカーカバーからも圧力を抜きやすく調整します。CCVSと一緒に対応をしておくと良いようです。
いつもオイルを注ぎ込んでいるロッカーカバーのオイルフィラーキャップですが、キャップの裏側を見てみると中心に小さい穴が空いています。これが実は気圧を抜くものだったようで、キャップ側面の隙間から外にブローバイガスが抜けていきます。
やることはシンプルで、このキャップ裏面の穴を拡大して通気しやすくします。キャップは柔らかいのでハンドドリルとカッターなんかで穴を拡大しました。削りカスはロッカーカバー内に落ちないようにきれいに取り除いてください。穴の大きさはこんな感じ。
中にモジャモジャっとしたものが入っていますが、これなんとワイヤーというか細い針金を丸めたもの。これにフィルター効果があるのかどうかはわかりませんが、汚れているようには見えなかったのでそのまま。これで戻せばピストンから漏れ出た爆発後の気体が内部で気圧を高めづらくなったということですね!
最後に走行インプレッション!確かに低速トルクを中心に加速の良さを感じる!!
ということで一通りの取り付けが完了しました。そうですねぇ、後半のホースの差し替えに手間取ったので諸々で1時間ぐらいでしょうか。夏場の作業は完了後にそのまま試走!とはいきません。汗だくなのでこんな状態で愛車に乗りたくはなく、まずは手を綺麗に洗ってシャワーを浴びなくては。結局試走は翌日になったのですが、インプレッションとして感じたのは大きく3点です。
1つ目は何より、走り出すと街乗りでも背中を押されているようなパワーアップを感じたこと。信号スタートでアイドリングから踏み出した直後はさすがに変わった感がないものの、2000回転ぐらいまで上がってくると体感でわかるぐらいにトルク感が上がり、3000回転まで上がっていくスピードが早い感じです。
個体差がありますがつゆだく(うちのローバーミニ)はATなので、低回転でもどんどんシフトアップしてしまうので、”加速が気持ちイイ”と感じる回転数に入ったぐらいで次のギアに行ってしまうのがもどかしいですね。普段不必要には3速以下でシフトをホールドしないのですが、思わず加速中に2速、3速でホールドして回転を上げたくなります。ATでDレンジのままだと4速まで入って2000回転以上で踏んでいる状況だと楽しさが高まっていることを実感できます。高速でそこから踏み続けると4000回転までの伸びは軽やか。ただこのぐらいになると吸気の方が苦しくて追いついてこない感覚がありました。
2つ目はエンジンの回転抵抗が下がったので確かにエンジンブレーキは弱くなり、ブレーキングでは思ったよりも強くブレーキを踏むようになりました。これは良し悪しというより慣れの問題ですね。アクセルを離してもすぐに減速していかないので、クルージング中に軽く足を離してもあまりスピードが落ちずに楽に感じる場面もあります。
最後に3つ目は思ったよりもエンジンからの音が大きくなったこと。これはちょっと予想外でした。なんの音かは良くわからないですが、回転の上昇とともにコォォォォという音が聞こえてきます。初めて聴いた音ではなく、元々小さく音が存在していたけどそれが大きくなっただけなので不具合とか違和感ではないです。まぁうるさくて気になるというわけでもないので問題はないでしょう。
というわけで噂のCCVS、やはり効果はしっかりとあるようです。クルマに負荷がかかるものではないので取り付けて損はないと思います。