さて前回1本だけ試しにプラグコンディションをチェックしてみましたが、今回は残りの11本を含めて一通りのプラグの焼け具合からコンディションをチェックしていきたいと思います。やっぱりV12エンジンはプラグ数が多いんでめちゃ手間がかかりますね。笑
前回までの記事はこちら。
なんとなくテスタロッサのエンジンを見ていて思い出すのが、昔ナショジオかなんかでやっていたフェラーリの工場のドキュメンタリー。光や緑のあふれる空間でエンジンビルドをしていて、小学生の時に工場見学で行った日本の暗くて閉鎖的な自動車製造工場(いすゞ)と大違いだなと思った記憶があります。そしてたしかフェラーリのエンジンブロックを鋳造するのに粘土?のような型を使って1機ずつのエンジン作り、エンジンブロックが固まったら型を割って壊しエンジンを取り出すという作業をしていたと思います。
「へぇー、1台ずつ型壊すなんてもったいないなぁ、、、」
と思ったのと、そんな精度出るんかな?と感じたものです。
このページのもくじ。
まずは右バンクのプラグコンディションから見ていく。右バンクの燃焼状態は悪くないようでカーボン堆積も思ったより少ない!
さて本題のスパークプラグ。納車されてから数回街乗りや首都高をこなした程度で、長距離高速を走ったりしていないのでカーボンが焼けてプラグが浄化されていない、納車状態でのプラグコンディションと言っていいかもしれません。
右バンク5番から1番までを1本ずつ外しては状態確認し(写真を撮り)、ペーパーで拭いて戻す。これを繰り返します。フラグの焼け方については右バンクはどのプラグも碍子までカーボン堆積していることはなく、思ったよりは悪くない感じ。今回は完全に自分のための記録という感じの記事で、ここからひたすら12本のプラグ画像が並んでいきます。笑
■右バンク6番プラグ
まずは前回チェックした右バンク(エンジンの車体右側)6番プラグ(一番車体後方側)。残念ながらカーボンが堆積気味でガイシ部分も黒くなっているのと、さらにオイルで若干湿っているというちょっと良くない状態。
◾️右バンク5番プラグ
キツネ色ってやつですかね。ネジ部の先端の外周もカーボンが溜まっておらず結構良い状態のようです。
◾️右バンク4番プラグ
このプラグも特に問題ない焼け方かなと思います。
◾️右バンク3番プラグ
これもネジ根元に若干オイル付着がありますが焼け方としては問題なし。
◾️右バンク2番プラグ
ちょっと外周にカーボンが多めですが、碍子も白く綺麗なので問題ないかと。
◾️右バンク1番プラグ
これも外周黒いけど問題はなし。
エンジン右バンクの1~6番プラグは焼け具合に問題なさそうです。多分ぜんぜん長距離走行されていないクルマのプラグとしてはまぁそんな悪くないのかなと思います。僕自身もまだ長距離ドライブには出掛けられていないので、もうちょっとカーボン溜まってるかなと思っていました。ヨシヨシ。
なんだこれ・・・6番プラグだけなんか謎素材のスペーサーがついてるぞ・・・。装着意図がわからないのでもしや何かの外し忘れ?
しかしおかしいなと思うことがひとつ。それはたまたま今回最初に触った6番プラグだけ謎のスペーサーが入っていたんです。。下の画像で言うと黒い物体がそれ。
黒いスペーサーのようなものはプラグコードの接続側にいて、おそらくこれだとスペーサーが邪魔をし、プラグコードの接続ソケットの蛇腹部がスペーサーで圧迫されるということ。なんかプラグコードの接続部がゆるいとかそんな理由でつけてるのかと思いましたが、結局他のどのプラグにもそんなものついてないですし、もはやプラグ購入時に箱から出すとついている梱包材(箱の中でプラグがガタガタしないように保護している緩衝材)なのでは?という疑いすら湧いてきます。。ついている意図不明。
もし何らかの外し忘れだとしたら随分お粗末ですし、その後誰も気づかなかったということなんですかね?一応取って保管してあるものの、今回これを取り外しました。もしなんらかの?不具合が出るようなら戻せるようにしてあります。
コールドスタート時のアイドリングはやや不整脈がある。ひとまず点火系、次に燃料系をチェックできる範囲で見ていきたい。
納車されたままの現時点ではエンジン始動時のアイドリングはあまり安定しておらず、冷えた状態だと回転数が下がってストールするんじゃないかと思う瞬間もあり、エンジンが苦しそうな感じがしています。となると点火系、燃料系、吸気系のいずれかの調子が悪いと思われ、ひとまず点火系からチェックしているという感じです。
ただ走り出すと信号停止中のアイドリングが不安定になるようなこともないので、それは不安なく乗れています。Kジェトロニックにはコールドスタート用の吸気調整があるのですが、これも調整してみる余地はあるのかも?
ひとまずスパークプラグを拭く程度の掃除をした程度なので、これで改善が見られるとは思ってません。まずは走らせることによって堆積したカーボンを焼いてからまた様子を見たいと考えています。それともうひとつ、プラグを外したついでに作業をしたのがプラグギャップの調整。これについては左バンクのコンディション確認と共にまた次回書いていきたいと思います。
私もテスタロッサに20年位乗っています。
元オートバイのトップメカニックなのでキャブレターなら6個付いててもどうにでも調整ができるのですが、インジェクションだとコンピューターがしゃしゃり出てくるので自分の思い通りに行きません。
私のは左バンクの燃料が濃く、過去のオーナーは(フェラーリ屋も数店あり)どこも修理が出来ないようで、しばらく修理しては(したつもり)すぐ転売というお手上げ状態の物を騙されて購入しました。
新品プラグに変えて100kmくらい走行すると左バンクがかぶる。
リング磨耗も考えられまが、インジェクターの左右同調などやってもやはり左バンクがかぶるので、故意に左バンクだけプラグ熱価を下げたところカブらなくなりました。
オートバイにエンジン不調は付き物でマニュアルどおりでは修理できないことも多く、自分の感でセッティングや修理などを行います。
並列4気筒エンジンだと外側と内側のシリンダー温度が微妙に違うので故意に内側キャブだけを薄くしたりします
メーカーではそのようなことは行いません。
エンジンをオーバホールする時もマニュアルどおりにトルクレンチで計測して組み上げるより、自分の手の感覚の方が不具合無く完成します。
私にとってはもっと古い365GTBやディーノあたりの方が、自分の好みのエンジン特性にセッティングできるので楽です。
あとイリジウムプラグやギャップがノーマルより大きい物はノーマルに戻すと改善する場合もあります。
ちなみにプラグに付いていたナゾのゴムは、一部のプラグレンチの中に入っている、プラグ脱落防止のゴムです。
マグネットの代わりです。