冬の間スタッドレスで過ごしたローバーミニをサマータイヤに履き替えさせ、ついでにDIYで足回りを諸々メンテナンスしていきます。前回まではリヤのドラムブレーキ点検とサイドブレーキ調整をしてきましたが、今回はグリスアップとハイローによる車高調整、増し締めとゴム部品の保護を行っていきます。
前回の記事はこちら。
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僕の嫌いなグリスアップ。嫌いでもローバーミニの場合はオイル交換と同じぐらいの頻度でグリスアップしなきゃいけない。
次に僕の嫌いなグリスアップ。なぜ嫌いかというと僕の使っているグリースガンが使いづらくてイライラするしベトベトになるからです。。笑
これがリヤラジアスアームの軸にあるグリスアップポイントです。本来軸方向に真っ直ぐニップルが生えているのですが、それだとスポーツパックのオーバーフェンダーが邪魔をしてニップルにグリスガンを接続しづらいため、60°ニップルの向きに角度がつくものに交換してあります。画像には写ってないですがニップルの先端をカバーする蓋もついてます。
それでこんなふうにグリスガンの先端を接続すればグリスアップができます。ここで使っているグリスはモリブデングリスで、耐摩耗性に優れますが水で流れやすいのでこういった密閉箇所に向いているグリスです。ひたすら手でレバーを握ってグリスを送り込み続けると、、、
なんかベビースターおとなのラーメンみたいのが出てきました。。これが古いグリスで、新しいグリスがちゃんと充填されるとパーツの隙間から古いグリスが押し出されて出てくるのですが・・・ラジアスアームの両端ゴムシールから出てくるはずのものが、なんか予想外のところから出てきましたね。。
両端のゴムシールは固着してるのかも。と思ったのですが、これはウィークポイントであるラジアスアームのシャフトに組み込まれているグリススリーブが割れてグリスがラジアスアーム内に漏れているってことですね。。グリスを入れても入れても古いグリスが出てこないときもこれです。このグリススリーブが樹脂製で脆いんですよね・・・。金属製じゃないですが普通のリペアキットはこちら。
そもそも特に困ってはないのですがいずれこれがシャフトを痛めたりベアリングを摩耗させたりするのでオーバーホールが必要な箇所です。対策品で金属製のスリーブに取り替えれば同じ問題は起きなくなると思います。ちなみにグリスが入って行かない場合もニップルが詰まっているか中が詰まっているかなので分解清掃が必要になってきます。
とりあえず今はどうしようもないのでニップル周りやはみ出たグリスなどをきれいに拭き取って作業完了。
ハイローキットの長さを短くして車高を下げる。過去に車高とハイローキット長の設定値を記録していたので、1発で合わせるだけ。
本題のハイローキット。今回は車高を下げるのでハイローキットの全長を短くしてあげれば良いわけですが、1mm短くしたら車高は数mm変わるので、調整した後に一度ホイールを履かせて地面に下ろしてみないと車高の具合がわからないというのがめちゃくちゃ面倒なところです。もちろんいい具合でなかったらまたジャッキアップしてホイールを外すところからやり直し・・・。
なので一度設定が決まったら、そのときのハイローの長さと車高を記録しておいた方が賢明で、次回また戻す時にその長さにハイローを設定するだけで1回の作業で済ますことができます。
前回車検の時に車高調整した記事はこちら。
ローバーミニ:ユーザー車検で落ちないための事前準備。~ハイローキットの車高調整編~
車検時に車高を上げた時の調整としては、
- 右リヤはハイローが36mm→42mm(+6mm)、車高が76mm→102mm(+26mm)
- 左リヤはハイローが38mm→42mm(+4mm)、車高が78mm→103mm(+24mm)
- 右フロントはハイローが24mm→27mm(+3mm)、車高が66mm→103mm(+37mm)
- 左フロントはハイローが24mm→27mm(+3mm)、車高が67mm→104mm(+37mm)
という設定値でした。今回はリヤは36mmに設定、フロントは24mmに設定します。つゆだく(ローバーミニ)は柔らかめのスプリングで、SPAXの減衰力調整式ショックアブソーバーも一番柔らかくしていて乗り心地重視のセッティングです。なので結構車高を下げると特にリヤタイヤがフェンダーにヒットしやすく、車高を下げるといっても見た感じはフツーぐらいの車高です。
リヤの方がスペースが狭くて作業しづらいのですが、ようやく調整が完了。36mmになりました。もちろんどこで測って36mmかは毎回揃える必要がありますし、ハイローの製品、スプリングの硬さによって車高は変わるのでミニによって適正値は異なるので注意。
長さが合ったらしっかりとロックナットを締めて完成。
最後にボルトナット類のチェックとゴム部品の保護剤を塗ってリヤは完了。
それとリヤショックアブソーバーなどボルト類が緩んでいないか点検も行っておきました。
最後にハイローキットのラジアスアーム側の付け根を覗いてみます。ちょっと予期していましたがやっぱりナックルジョイント部分のラバーブーツが割れてますね・・・。これは近々交換が必要ですが、今は手元に交換部品がないのでいったんこのままにします。やっぱりハイローキットについてきたイギリス製を使ったのが良くなかったですね。
今回新たに導入したもの、ラバープロテクタントを使ってみます。これはゴム部品の劣化を防ぐという製品です。どうしても車はゴム部品から消耗して交換になっていくので、なるべくその寿命を伸ばそうという考えです。スプレー式なのでゴム以外の余計なところにはなるべくかからないように少しずつスプレーして使いました。
もちろんブーツは割れているので今さらスプレーしても仕方ないのですが、、、
これで右リヤの作業は全て終了!結構色々やったのでまた当面は安心して乗れそうです。次はフロントの作業ということで次回に続きます。