ローバーミニのウィンドウガラスが動かなくなってしまったので、DIYでレギュレーターの掃除とウィンドウチャンネルの交換、それと合わせてドア内部で発生した錆の修理を行なっていきます。今回はようやく最後の組み立て編、ただ組み立ての前にドア内部にチャンネルから落ちた錆の掃除と、ドア内部の錆対策もしておきたいと思います。
前回までの記事はこちら。
このページのもくじ。
ドア内部にはチャンネルから落ちた錆が溜まってるので掃除が必要。
ウィンドウ周りのメンテや修理をするときに、だいたいセットになるのがドア内部の錆補修。最近つゆだく(うちのローバーミニ)もドアの水抜き穴から錆が落ちてくると書きましたが、当然中を覗き込んでみると結構錆が溜まっていました。
手を突っ込んで触ってみると、ドアの底が錆びてるように見えましたが、錆の粉末(といっても砂利のようなサイズ)みたいでつまんで取り出すことができます。つまりチャンネルの錆がボロボロと落ちて溜まっているので、これを取り除かないとドアパネルの錆の状態も分からなければ、今後も水抜き穴から錆が落ちてくるということですね。
ドア裏から見た水抜き穴はこんな感じ。指差しているような穴が3箇所ぐらいあります。
できれば掃除機で吸い出すのが一番早いのですがうちにはハンディタイプの掃除機しかなく、蛇腹ホースの掃除機じゃないと狭いドア内に入りません。結局捨てる歯ブラシでコツコツと水抜き穴から錆を落とすことに。。
下のチリトリ見ればわかると思いますが、あれよあれよとたくさん出てきます。穴を通らない大粒は手で取り出しました。歯ブラシを駆使すればドア内部の端まで掃除することができます。
それとドアの水抜き穴から錆の粉末が落ちたということは、サイドシル(サイドバンパー)部分に錆がたまってしまっているということです。ゴムモール(つゆだくはその上にメッキモールを貼っている)は引っ張れば外れるので、外して錆の粉末を落としておきました。
これでできる限りの掃除はできたかと思います。錆の処理に移っていきましょう。
ドア内部の赤錆は悪化する前に黒錆に転換して侵食を防いでおく。錆チェンジャーを塗って乾かすだけの簡単作業。
ここからが錆補修作業なのですが、ドア内部で錆びている箇所があれば錆の悪化を止める薬剤を塗布します。見えないところなので再塗装までは行いません。
お!錆を掃除して覗き込むと、底面は思ったより錆びてる感じないですね!とはいえ底面の角の部分は赤くないけど錆びてる凹凸があるので、錆転換はしておいた方が良さそうです。
どちらかというとドア側面の方が錆びてる。。上の画像の黒い部分より下までは、全面的に錆チェンジャーを塗っておくことにします。
僕が使っているのは量販店で売ってる錆チェンジャー。赤錆はさらに侵食が広がっていきますが、これを黒錆に転換させると安定するので酸化反応(錆びる)が止まるというもの。ホームセンターでもどこでも売ってます。もちろん錆が発生しないように気をつけるのが一番ですが、旧車乗りは1本持っておきたいですね。
付属の筆でたっぷりと塗り付けます。といっても何回か使っていた筆はガチガチに固まっているのであんまりたっぷりと塗ることができません・・・。
ということでもうドバッと薬液をかけて歯ブラシで満遍なく行き渡らせるという方法にしました。これならドアの奥の方までしっかりと薬液を渡らせることができます。水抜き穴から垂れてきてしまう分は床に厚手の紙を敷いておくのと、最後に水抜き穴付近をドアの表面からよく拭いておきます。
ピンボケ画像ばかりで申し訳ないのですが、これで錆補修は完了です。このまま乾かすのですが、時間もかかるので組み立て作業に移っちゃいましょう。
難関その5。いよいよ最後の組み立てだけど知恵の輪状態の件。
では組み立てていきます。流れとしては
- ウィンドウガラスをドアに入れる
- レギュレーターのアームとチャンネルを接続してグリスアップする
- レギュレーターを固定する
の3つです。こうして書くとシンプルなのですが、2が知恵の輪になるようで関門です・・・。
本当はこの前に粘土というか制振剤をレギュレーター穴の周囲に取り付けておくのですが、購入し忘れたのでそれは今度取り付けておきます・・・。ちなみに後から乗ってみて、制振剤を付けないから走っていて振動音がするかというとしませんでした。ただし水が車内に入ってくる(というかドアパネルの木を腐らせる)可能性はあるのでスポンジテープでも取り付けておこうと思います。ヘッドライトに使うようなブチルを使ってしまうと次回また取り外すときに死ぬほど苦労しそうなのでやめておきます。
前準備として、ウィンドウレギュレーターはハンドルを取り付けて回せるようにしておくことと、アームが一番上になるように回しておき、手の届くところに置いておきます。
透明なのでわかりづらいですが、新しいチャンネルが見える通り、ウィンドウガラスをドア上部から差し込んでいます。ガラスを斜めにして差し込んでいくと入りやすく、このときチャンネルでドアの塗装面をガリっとしないように注意します。
そしてガラスをドア内部に落とさないように注意しながら片手でガラスを上から持って支え、もう一方の手でドア内側から下の画像のようにガラスを受け止めます。
次に上の画像のよりもう少し高い位置でウィンドウを保持しておきながら、もう一方の手でレギュレーターをアームからガラスの下に入れます・
色々試行錯誤した結果だけ書くと、レギュレーターのアームを一番上にした状態で、まずドア前方側のチャンネルがレギュレーター穴に出てくるようガラスを傾けます。そして前方側のチャンネルにまずアーム先端のプーリーを滑り込ませます。そしてレール上をなるべく奥にプーリーを移動させておきます。
次にガラスをうまく傾けてドア後方側のレール端がレギュレーター穴に出てくるように調整します。ここにもう一方のアームを接続します。下の画像はドア後方側のアームをレールに差し込もうとしているところです。黒い布はドアの塗装を保護するために挟んでいます。
なんとか前後両方のレールにアームが接続できたら、ドアガラスを手で持ち高い位置まで持ち上げていきつつレギュレーターをドア内部に差し込んで規定位置まで持っていきます。そしてレギュレーターの穴にぴったりと合ったら、レギュレーターを手で抑えつつゆっくりとレギュレーターハンドルを回してガラスを下ろします。
これでいったん手を離しても大丈夫。取り付け完了です。簡単に書いてますがここまで試行錯誤して苦労しました。
最後にレールとアームプーリーのグリスアップだけしておきます。ここのグリスが切れると一番ウィンドウ上下が重たくなるので忘れずに行います。前方側のレールはレギュレーターの穴から塗るのが塗りやすいと思います。
後方側のレールはウィンドウを下げてドア下部のサービスホールから塗るのが塗りやすいです。まぁ一応ドア下方に空いている2つのサービスホールはここのグリスを塗るためのものだと思いますので・・・。
レギュレーターを手で押さえながらウィンドウを上下させてみて、動きに問題ないこと、それと下まで下げたら窓が全部開くこと、上まで上げたら窓がぴっちり閉まることを確認。問題なければ4つのネジを締めて固定します。
最後に忘れてはならないのがサービスホールを塞ぐこと。ドア内部は水浸しになるので、これらサービスホールを塞いで水が室内に入ってこないようにします。画像はないですが養生テープでこれらの穴を塞いでおきました。
これまた画像で撮り忘れてしまったのですが、ドア上部の水切りモールを元に戻します。モールの内部には固定用クリップがいくつかあると思うのですが、これがモール内で動いて偏ってしまっているかもしれません。端から端まで満遍なくクリップが配置されるよう位置調整しながらモールを差し込みます。
あとは手が綺麗な状態で内装パネルを戻したら作業完了です!ウィンドウガラスなどは油でベトついているかもしれないので、ペーパーにパーツクリーナーを吹いて拭き取るか洗車しましょう。
試行錯誤した結果、悪い例も紹介。
参考までにうまくいってない例も載せておきます。
まずこれ。一見レギュレーターアームの上にチャンネルが乗って、ハンドルを回すとガラスも上下するのですが、しっかり開き切りません。というのもアーム先端がレールに入っていないからですね。
次に知恵の輪のトライアンドエラー。ウィンドウレギュレーターのアームを一番下にした状態でレールの左右に接続しようとしたのが下の画像。もしかしたらうまく接続できる角度もあるのかもしれませんが、レギュレーター穴のスペースの都合で片側のチャンネルへ接続ができませんでした。。
こんな試行錯誤があってなんとか接続できた方法を記載しているので、もしDIYでレギュレーターを外すのであれば参考になればと思います。